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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
第一巻
【第四十話】
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だ。

防御は殆どがシールドエネルギーによって行われてある。

――俺のISは普通のスキンとフルスキンの中間タイプで、部分部分は露出しつつも装甲である程度守られている。

母さん曰く、シールドエネルギーに頼って装甲を排除すると、もしも突破されたときに大怪我を負うかららしいが――。


話は戻るが、あの巨体も、普通のISではないことを物語っている。

腕を入れると二メートルを越える巨体は、姿勢維持のためか、村雲と同じくあらゆる場所に――というよりも村雲以上に全身にスラスター口が見て取れた。

頭部にはむき出しのセンサーレンズが不規則に並び、腕には先程のビーム砲口が左右合計四つあった。


「…………っ」

「……………」


互いに黙ったまま、様子を伺っていると――。


『有坂くん!凰さん!今すぐアリーナから脱出してください!すぐに先生達がISで制圧に行きます!』


飛び込んできた通信は山田先生だった。



「――今引いたら誰があいつを引き付けるんですか?このまま食い止めますよ、これが」


――引けば好き勝手に暴れ、もしも他の生徒に危害が及べば最悪の事態になる可能性もある。


「凰、構わないな?」

「当たり前よ。――アンタこそいいの?」

「構わないさ、怖くないといえば嘘になるが――だからといって凰一人残すほど俺は馬鹿じゃないさ」

『有坂くん!?だ、ダメですよ!生徒さんにもしもの事があったら――』


山田先生の通信が途切れ、言葉はそこまでしか聞けなかった。

その通信が途切れるのを合図に、敵ISが体を傾けて俺目掛けて突進してくる――。


ギリギリまで引き付け、サイドステップでの避け様に掠めるように天狼で斬りつけた。


「ふん、向こうはヤル気満々みたいね」

「ったく――何でヤル気満々なんだろうな」


凰は両刃青竜刀を構え、俺も天狼を構え直す。


「有坂、あたしが衝撃砲で援護するから突っ込みなさいよ。武器、それか弓しかないんでしょ?」

「いや、まだ一つある…」

「その浮いてる槍みたいなやつ?」

「違う――相手に…立ち向かう勇気だ、これがな!」

「……バカじゃないの?――でも、それも一つの武器かもね」


そう言い、青竜刀を掲げる凰。

それを見た俺は切っ先を当てると軽い金属音が鳴った――。
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