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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
第一巻
【第三十八話】
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わよ、希望通りにしてあげる。――全力で、叩きのめしてあげる」


そういい告げると、凰は鋭い視線を織斑に送って、俺の隣を通り抜けるその瞬間――。


「……っ!!」


涙を堪えきれなかった彼女の姿を、俺は見てしまった――。


ピットのドアが閉まり、アリーナ全体が静まり返っている、空気が重い。


「……織斑、俺には何で喧嘩してたのか理由はわからない。――だが引けるときに引かないお前が馬鹿だということだな」

「そうだね。織斑君は、人の気持ちを考えられないんだね…」


美冬からも痛烈な批判が飛ぶ、美冬自身、そういうことは言わない性格なのだが、流石に許せなかったのだろう。


そして、壁を見ると約三十センチ程のクレーターが出来ていた。

アリーナの壁は特殊合金製だ。

それをへこまず威力が、凰のISにはあるのだろう。


「……織斑、今謝っても遅いが後で絶対謝れよ」

「…………」


正直、俺はこいつを殴り飛ばしたい。

幾らなんでも、さっきのは酷すぎるからだ。

俺は殴るのは嫌いだが――それ以上にこんなバカはもっと嫌いだ――。


手をぐっと握り、殴るのを我慢すると俺は空を眺めた――。
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