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カ、大丈夫か!?」

 三人は互いの無事を確認するために声を出す。そして安全を確認するとリクヤがルークに聞いた。

「ルーク、これが何かわかるか!?」

「これは俺らがそっちの男にチケットを渡したら起きる仕組みだ。それと、なぜか転移は使えないらしい!」

「まじかよ!?」

「そんなのってありなの!?」

「ルーク、アッシュ!他に脱出方法はないのか!?」

 そう言うとアッシュが叫んだ。

「方法は超振動を起こすんだ!幸い、ここは音素が大量に充満している!ゲツガの攻撃とリクヤの攻撃を打ち合わせたら擬似的な超振動がおこるはずだ!」

「その超振動ってやつはなんだ!?」

「同じ音素、ここはそれは関係ないが、同じ力を打ち合わせて分解、再構築をものだ」

「でも、それって移動させるものじゃなかったんだっけ!?」

「それじゃ、どうやって脱出すんのよ!?」

「何か知らないけど試すしかないんだろ!」

 ゲツガはそう言って揺れを無視して立ち上がる。

「それしか方法がないんなら試すしかないだろ!リクヤ!俺らにしか出来ないならやるしかないだろ!」

 ゲツガはそう叫ぶとリクヤのほうに向かって走り始める。

「そっちがやるんだったら俺もやらないわけにはいかないな。ユカ!俺とゲツガが攻撃をあわせた瞬間に飛び込んで来いよ!」

 そう言ってリクヤも剣を持ってゲツガに向けて走り出す。

「わかったわよ!必ず成功させなさいよ二人とも!!」

 ユカの叫び声をあげたと同時にゲツガとリクヤの距離はすでに剣を打ち合える距離まで達していた。

「うらああああ!!」

「せいっ!!」

 二人は渾身の一撃を打ち合わせる。すると剣がぶつかり合ったと同時に周辺の空間がゆがみ始める。いや、ゲツガとリクヤを囲んだ二メートルほどの空間だけ球体の形でゆがんでいるのだ。

「成功か!?」

「まだわからん!とりあえずユカ、来い!」

「わかってるわよ!!」

 ユカはすでにこちらまで走ってきていてその球体に飛び込んできた。それをリクヤが受け止めると同時に自分たちの体が消えていくのを感じたと思うと、もう目の前はすでに真っ白であった。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「俺たちもそろそろ消えるのか」

「そうだな。俺らの役目も終わったしな」

 二人の赤髪の剣士二人は崩れゆく施設の揺れをものともせず立っていた。そしてルークはアッシュに向けて言った。

「何で、俺らがここに来たか最初はわからなかったけど、あいつらと剣をあわせてわかった気がする」

「奇遇だな、俺もだ」

「俺は他のゲーム世界のやつと戦いたかったんだと思う。あんな強い奴と当たれてよかったぜ」


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