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なりたくないけどチートな勇者
35*逆鱗に触れたようだ
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けてくれる事は嬉しいが、それを押し付けないでくれ!毎日毎日毎日毎日!人目も憚らず!自分の意見も聞かずに話を進めて!自分勝手にも程がある!君も自分の気持ちを考えろ!家畜じゃないんだからそんくらいの頭はあんだろ!?」

肩で息をしながらも、言いたい事は言い切った。
大分短くしたが、これは自分の魂の叫びとして受け取ってもらってかまわない。

とりあえず言い終わって疲れてれ自分に、シルバちゃんは本格的に声をあげて泣きながら、さっきと同じように再び自分の足を掴んできた。
そして

「ご、ごめっ…ごめんな……ざ…ごめんなざい……」

必死に頭を下げて謝ってきた。

だが自分はその手を払い、部屋を出るため扉へ向かう。

ここまでいったなら、今日一日はきっちり反省してもらいましょう。

そして最後に、見捨てられたかのような絶望の表情を浮かべる彼女に向かい、自分は一言、トドメを刺す。

「とりあえず、今の君とは結婚なんてしたくはないから」

そう吐き捨て、扉を閉める。
すると中から

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

シルバちゃんのとてつもない叫びが聞こえてきた。
まるで目の前で家族が全員惨殺されたかのような、悲痛な叫びだ。

「……あいつ………と、ナルミ。あれはちょっとどうかと思うんだが……」

エリザ先に部屋から出ていたようで、自分が出てきた途端に話しかけてきた。
何か思う所があるらしく、複雑な顔をしている。

「大丈夫。手を払う時に、自殺防止のため全能の真球をセロテープで腕にはっつけた。素材はBB弾だが、まぁ大丈夫だろ。万能属性以外無効だし」

「いやそうでなくて……全能の真球がなにかは気になるがそうではなくてだな……シルバ達を追い詰めすぎではないか?」

………

「しょーじきやり過ぎたかなって後悔がひしひしと……」

「だろうな……生き物とか躾とか、半分家畜扱いだしな」

「……でも、これで変わってくれるハズ。……うん、多分。そうじゃなけりゃあ自分、もう何すんのかわからないよ」

実際これはやった後に後悔と罪悪感が津波になって押し寄せてきた。
だが、自分の気持ち的にはだからといって怒りが収まる訳でもなく、怒りながら後悔するというなをとも器用な感情である。

そんな自分に追い撃ちをかけるように、エリザが言いにくそうに

「あ〜、それとナルミ。非常にまずい事がある」

「……なんね」

「………使用人の少女がな…一部始終を聞いていた」

「………は?」


***************∂☆


つまり、かい摘まんで言うとだ。

自分がキレた途端に真っ先に部屋を脱出したエリザは、扉に耳をあてて中の様子を伺っていると、そこを通り掛かったメイドさんが
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