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なりたくないけどチートな勇者
35*逆鱗に触れたようだ
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んと歩きなさい。ほら、全く……軽はずみな行動をするからこんな事になるんだから」

「うぅ……でもそう言いながらもミミリィは僕を見捨てないよね……やっぱり、なんだかんだ言ってもミミリィは優しいんだね」

「………バカ、リムが変な事すると私が恥ずかしいんだからしっかりしてよね」

そんな会話をしながらズルズルと廊下へ消える二人。

………うん、会話だけを聞けばほほえましいバカップル。

だが、実際は赤くなって照れるミミリィ隊長と、引きずられながらもしてやったりな顔をするリム副隊長という構図。

これは、主導権がまたリム副隊長に戻ったな。

しばらく呆然と扉を見つめていたところ、エリザがわかりやすく咳ばらいをしたので意識を現実に戻し、彼女に向き直る。
途端、エリザは物々しい雰囲気を醸しだして口を開いた。

「なぁ、ナルミ。授業の前に、少しいいか?」

「なんね?」

自分はこいつの意見・発言にロクな事があったためしがないので、ものっそい警戒しながら聞き返した。
すると、奴(きゃつ)は一回大きく息を吐き

「ナルミはシルバとこれからどう付き合うつもりなのだ?」

こいつはろくでもない気配がムンムンしますぜ、旦那。


**************刀


シルバちゃんとの付き合い方についてと切り出したエリザだったが、話しの内容は昨日ガルクさんが語ったエピソードと同じ内容だった。

まぁ、内容の解釈の違いは多大にあるが。

そして彼女は、とんでもなく素晴らしい提案をして下さりやがった。

「……と、言う訳なのだがどうだろう。私達も協力するから、ここはナルミも同じようにシルバを弱らせて瀕死の所をこう、サクッと」

「貴様は自分を人の道から外させたいのか?」

やる訳ないだろバカヤロー。
てゆーかそれをやった後の末路を自分は知っている。

何があってもあんな目にはあいたくない。

自分がエリザの意見を却下すると、彼女は困ったような顔をしながら

「む……ならどうする?このままでいいなら止めないが、さすがにいろいろと限界じゃないのか?……あー…その、今まで助長していた私が言うのもあれかもしれんが…その」

と、最後は段々と音量を小さくしながらぼそぼそ言っている。

なんかかわいそうになりながら、自分は彼女に

「ホントにね」

歯に衣着せぬトドメの一言。

クリティカルヒットしたらしく、激しくうなだれはじめたエリザ。
まぁこれくらい、おまえの今までにくらべりゃ訳ないべ。

とまぁそんな事は置いといて、シルバちゃんの今後である。
これはこの際だから話し合っとくべきだろう。

「で、シルバちゃんについてだけど……どうしよう?」

「どうしようって
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