暁 〜小説投稿サイト〜
なりたくないけどチートな勇者
35*逆鱗に触れたようだ
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20歳くらいの美青年が降臨ていた。

「なぁぁぁぁぁぁ!!」

自分が茫然と彼の姿を見ていると、後ろから聞き慣れたエリザの叫び声が聞こえたので、ついそちらを振り向いてしまった。

「は、ははは、心王種(ハーツ)だと!?お、お伽話のなかの種族じゃないのか!?

「……そんなにすごいん?」

「すごいも何も!人間や混沌種(カオス)に並ぶ伝説の3種族の一つだぞ!?」
………え〜

伝説の3種族て……ポケモン?
きっと彼はサンダーで、もいっこはファイアーだな。

そして自分はフリーター、なんちゃって。

……現実逃避はやめよう。

「さぁ人間種のハセガワ・ナルミよ。我が力の全てを尽くしてその存在、塵にしてくれるわ!!」

そう言いながら彼はいつの間にやら取り出した、これまた虹色の両刃の剣の先から、無数の炎の矢を……矢を……

なにこれミサイル?

「されてたまるか!その幻想をぶち壊す!!」

もう全力で受け止めたよ。
あれが一個でも何かにぶつかったら、大惨事だ。

イマジンブレイカー様々だよ。

「やはり噂は伊達ではなかったようだな。しかし、夢を司る心王種(ハーツ)に対して『幻想をぶち壊す』とは……おもしろい!なら我が幻想を打ち砕いてみよ!!」

「ちょっ!誤解!そんな挑戦した覚えないから!!」

こうして、自分とセブルさんによる伝説のポケ……違った、伝説の種族対決が自分の抗議も虚しく開始されてしてしまったのである。

ちなみに後から聞いたらエリザはこの時、めっちゃワクワクして心が躍ったらしい。
なんかとっても恨めしい。







…………しかし。
このイマジンブレイカー、まさか忠実に幸運まで破壊とかしてないよね?
いくらヘッポコ神様でも、さすがにそこは………


あれ、なんだろう。
神様からの幸運がイマジンブレイカーに負けてると断言できる自分がいるぞ。

………今度から、イマジンブレイカー封印して支配者の右手だけにしとこ。

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