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なりたくないけどチートな勇者
35*逆鱗に触れたようだ
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の程度だと言いたいのですか?」

は?

「いいでしょう、わかりました。なら今日一日であの怪鳥を確実に仕留めて見せましょう」

おーい。

「「その挑戦、受けて立ちます!!」」

「ちょっとまてぇい!!」

自分の心の叫びも虚しく、彼らは仲間のもとへと駆け出して自分からの挑戦を伝えはじめた。

「……ナルミ、まぁ……頑張れ」

「君はいったいどこに消えていたんだい?少しは助けろ」

目の前で雄叫んでいる兵士さん達を眺めながらいつのまにか現れた間抜け(ゼノア)に文句をいいつつ、頬をおもいっきり抓る事にする。

「いひゃいひはひ!はべべふへ!」

「なんつってんのかワカンネ」

そういって自分は手を離し、踵を反して城へと戻ろうとする。

そして途中である事を思い出す。

「あ、ゼノア、忘れてた」

「いつつ……な、なんだ?」

「いや、あいつ、死ぬ時多分周りのやつら道連れにしていくからなぁーって。大丈夫、あの雲を破壊すれば被害なく倒せるから」

そう言うとゼノアは顔を青くして、固まってしまった。

あ、なんか楽しい。

「つー訳で、見張りよろしく。自分はエリザの授業があるので」

「あ、ああ、わかった。雲だな、雲を……どうやって?」

ぶつぶつ言いながら数人を集めて作戦会議をするゼノアを残し、自分はエリザの部屋へと向かう。

まぁ、道連れってもただ気絶するように設定してたから問題はないだろう。

さぁ、この訳わかんね事になった原因にどんな嫌がらせをしてやろうか。
とりあえず、宿題は大量にだしてやろう。

後ろから聞こえる轟音をBGMに、心の狭い自分はなんともくだらない復讐を心に誓いながらエリザの部屋へと向かうのだった。

「あー!また壁が!!」

……やめときゃよかった、かな?


*************※☆


「う〜む……やり過ぎたか?」

「そう言えばリムの種族って体温調整が苦手だったよーな気が……まぁ、生きてますし問題ないでしょう」

「そうだな、焦げてるだけだしな。という訳で、治癒室なら勝手に行ってもいいぞ。てゆーか行け、コゲ臭い」

「ひ、酷い……なんでこんな事に……」

あれ?
なんだこれ、眼が疲れてるのかな?

リム副隊長がエリザとミミリィ隊長に虐げられてボロ雑巾のように打ち捨てられてるように見えるのは気のせいか?

「お、ナルミ。そうか、今日は初授業だったな。ミミリィ、そこの塊を治癒室まで運んで行ってくれ。ナルミがいるから今なら何も問題ない」

「塊て、おい」

つい出てしまったそんな自分のツッコミも無視してミミリィ隊長はリム副隊長の襟を掴み、引きずりながら部屋を出ようとする。

「ちゃ
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