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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
第一巻
【第三十二話】
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がクラス代表を辞退したかと言うと、それはつまり――」

「あぁ、長そうだからやっぱりいいや。 写真だけちょうだい」


 やっぱり面倒になったのかカメラだけ向けた黛先輩、そんな黛先輩にセシリアは少し声を荒らくした。


「さ、最後まで聞いてくださいな!」

「いいよ、適当に捏造しておくから。 ……よし、織斑君に惚れたからって事にしよう」

「そ、それは困ります! わ、わたくしには……」


 そう黛先輩に告げると、セシリアは顔を赤くして此方を見てきた。

 何故此方を見るのかはわからないので俺は疑問符を浮かべていると――。


「……ふふーん。 なら有坂君に惚れたからで修正修正」

「なっ、な、ななっ……!?」


 そう黛先輩に指摘されると、さっきより顔が赤くなり、耳までも真っ赤に染まっていた。


「セシリアが俺に? ははっ、まさか」


 黛先輩の言葉に一笑する俺、出会ったばかりで俺に好意を抱く要素はないように思えるのだが黛先輩は――。


「え、そうかなー?」


 ――と、言いセシリアも。


「そ、そうですわ! ――あっ…!」


 ハッとした顔になり、セシリアは恥ずかしさのあまり顔を手で覆い隠した。

 そんなセシリアを何気なく見ていると黛先輩が――。


「じゃあ、とりあえず有坂君、セシリアちゃんの隣に並んでね。 写真撮るから」

「えっ――えっ?」


 セシリアの意外そうな声、だがどこか喜色を含んでいるように聞こえた。

「注目の専用機持ちだからねー。 先に有坂君とセシリアちゃん二人のツーショットもらうよ。 あ、握手とかしてるといいかもね」

「そ、そうですか……。 そう、ですわね」


 自身の制服の袖口を掴み、もじもじし始めたセシリア。

 時折此方をちらちらと見、指で自分のカールした髪を弄び始めた。


「あの、撮った写真は当然いただけますわよね?」

「そりゃもちろん、セシリアちゃんが望むならね〜」

「でしたら、今すぐ着替えて――」

「時間かかるからダメ。 はい、さっさと並ぶ」


 そう一蹴する黛先輩は俺とセシリアの手を引き、そのまま握手まで持っていく。


「……………」

「ん? どうしたセシリア?」

「い、いえ。 何でもありませんわ」


 此方を見ていたから何かあるのかと思ったのだが違うようだ。


「ふふ、お兄ちゃん。 かっこよく撮ってもらわないとねー」

「ははっ、んなかっこよくない俺に無理な注文だぜ、美冬」


 美冬にそう告げると僅かに頬を膨らませていた。


「それじゃあ撮るよー。 35×51÷24は〜?」

「は
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