第4話 助っ人は二人の転生者だそうですよ?
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、闇に沈み、渦巻く瘴気を吐き出し、その先が何処に繋がっているのかを、容易に想像させる事が出来た。
「道を開く事が出来ましたね」
☆★☆★☆
「このギフトゲームは危険過ぎます」
紅白ウサギが、紡の考えを完全に否定する言葉を発した。
そして、確かに、紡の勘も、彼女が言葉を肯定している。
但し、
「このギフトゲームは確かに危険な雰囲気は有る。しかし、強制参加をさせられる類のゲーム。魔王などが挑んで来るタイプのゲームではないのだろう?」
その、紅白ウサギの言葉を否定して返す紡。
そう。このギフトゲームは、最初に紡が警戒した魔王が主催するタイプのギフトゲームでは無さそうな雰囲気。少なくとも参加するかどうかは、コミュニティのリーダー。このノーネームの場合、縁間紡の判断に委ねられて居ます。
そして、勝利条件に記載されている、禍津霊と言う言葉の不気味さ。どう考えても、光の戦士の魂を継ぐ自分が、この状況を捨て置く事は出来ないのだが……。
それならば……。
「この世界に、黄泉比良坂と呼ばれている場所は有るのか?」
一誠は、自らの顔を見つめる金の髪の少女に対して、そう問い掛けた。
周囲は、既に夜の帳が降りて久しく、上空に顕われた月と、煌めく星の瞬き。そして、一誠の手の中に存在するギアスロールが放つ淡い輝きだけが光源と成って居る。
「いえ、我が主よ。この箱庭世界には、そのような地名の場所は確認されて居りません」
生真面目な口調でそう答える金ウサギ。その口調の中に、僅かばかりの緊張の色が滲む。
ただ、今は地名として存在してはいなくても、この世界に存在する神に等しい連中ならば、新しい戦場のひとつやふたつは、即座に造り出す事が可能だと推測出来る。
ならば、
「その主催者の李伯陽と言う人物について、情報はないのか?」
「Yes.箱庭中枢への問い合わせの結果、その李伯陽と言う人物に関して、問題は一切存在しない事が確認されています」
自慢のウサギの耳をぴょこぴょこさせながら、紅白ウサギは紡の問いに答えた。疑問部分に対する素早い対応。そう言う部分では、彼女の能力は非常に便利な能力で有ろう。
まして、この答えの素早さは、質問が為される事を予め彼女自身が予想して居た事の証でも有る。其処に彼女の能力の高さが示されて居る事は間違いない。
そして、彼女のその特徴的な紅の瞳の中心に紡を捉えた後に、
「姓は李。名は耳。字は伯陽。神仏などではなく仙人。太上老君と呼ばれる仙人です」
……と告げて来た。
太上老君。道教の始祖と言われる老子を神格化した存在で、道教の最高神格の一柱。普段は兜率宮で宝貝
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