暁 〜小説投稿サイト〜
IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
第一巻
【第二十一話】
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

 ……いつもこうなら、セシリアも凄く良いんだが。


「わ、悪い。つい見て……な……。――何だか、さっきまでのセシリアと違う感じがしてな」

「い、いぇ……。そ、その……有坂さん?」

「……何だ?」


 なんか調子が狂う……。

 さっきまでの戦っていたつんけんしたセシリアとは違い、今のセシリアは凄く可愛く見えるから困る。

 そう思っていると、セシリアの口が開き――。


「わたくし、貴方に謝らないといけないと思いまして……」

「はい?――謝るって何を?」

「その……、貴方の祖国を侮辱したことに――」


 なんだ、そんなことか…此方はもう気にしていないんだがな、これが。


「セシリア、俺はもう気にしてないさ。バカだから、飯食って寝たら忘れるたちなんでな、これが」

「そ、そうですの?――ですが、やはりわたくしは謝らないといけませ――」


 セシリアの言葉を遮るように、彼女の唇の前に人差し指を立て、シーッ…と、口を閉じさせた。


「気にするなって、それを言ったら俺も……君の祖国、イギリスの事を侮辱したんだし……互いに気にしないようにしないか?」

「は、はい!ありがとうございます、有坂――」

「ストップ!その有坂さんは止めてくれないか?」

「え?で、ですが…それだと何とお呼びすれば――」


 何と呼ぶか?

 そんなこと――。


「――ヒルトだ、下の名前で気軽に呼んでくれ。――共に切磋琢磨していく仲間だし、その……友達、だからな」


ニッと笑顔で彼女に伝え、応えた。

そしてセシリアが口を開き――。


「ありがとうございます、ヒルトさんっ!わたくしの事もセシリアと呼んでくださいな」

「ははっ、もう俺はセシリアって呼んでるし――だからこのまま気軽に呼ばせてもらうさ、これがな」

「そ、それもそうですわね。そうしてくださいな」


 と、先週までの今時の女尊男卑で、明らかに見下していたセシリアとは違う。

 笑顔のセシリアを見て、不意に口から言葉が漏れた。


「……なんだ、セシリアって笑うと可愛いじゃん」

「……え?」


 不意に出た言葉を、最初は理解できなかったのか、若干首を傾げていたが――。

 言われた言葉を理解したのか、普段のセシリアとは違い……顔を真っ赤にして――。


「あ、ありがとうございます……。ヒルトさん……」


 という感じで、俺としても面を食らう形になってしまった。

 普段はあまりそういう事は口に出さないのだが、何故か出てしまった。

 しかし……、セシリアはこういった事を言われ慣れてないのか?

 貴族だって確か訊いた気が
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ