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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
第一巻
【第十七話】
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るというのなら、許してあげないこともなくってよ」


 そう言ってセシリアさんは目を笑みに細める――。

 だがそれは、明らかに此方を馬鹿にしたような笑みであるのがわかる。

 頭の中に響き渡る機械音声――。

――警戒、敵IS操縦者の左目が射撃モードに移行。

 セーフティのロック解除を確認。


 つまり、撃とうと思えば撃たれる状態ってわけだな、これが。

 そう思うと、手が少し震え始める。

 冷静に考えても、銃を向けられてるのだから仕方ないのかもしれない…。


「あら?震えてますの…?怖いのなら今のうちに謝る方が―――」

「怖い?――怖いのは当たり前だ、どんな時でも武器を持ってる人と対峙して怖くないって方がおかしいだろ」

「ふふん、なら早く謝れば――」

「悪いが断る、妹にも勝つと約束しているんでな、これが」


そう伝えるや否、持っている銃を構え始めるセシリア。


「そう?残念ですわそれなら――お別れですわね!」


キュインッ…!!

 独特の音が鳴り、銃口から重粒子ビームが俺を目掛けて空を切った。


「くっ…!?」



 咄嗟に両手で防御する様に構える。

 パアンッと目の前でビームが弾け、展開しているシールドバリアーを突破して左肩の装甲に当たった。

 その受けた衝撃に、俺は身体を吹き飛ばされ、きりもみしながら地面へと倒れていった。

 それと同時に、痛みとして神経を伝わってくる。


「……っ!?…これが実戦……っ!!」


 まだ手や足が震えている…。

 恐怖を感じているのか…?


 そんな事を考えながらも、左側にある数字が減少しているのが確認出来た。

 この項目は確か…シールドエネルギーだったはずだ。

 ISバトル戦闘は基本的に相手のシールドエネルギーを0にすると勝ちというものらしい。

 そして操縦者が死なないように、ISには『絶対防御』という能力が必ず備わっている。

 あらゆる攻撃を受け止めるが、シールドエネルギーを極端に消耗するって教科書に書いていた。

 今のは『絶対防御』が使用されなかったからそこまでのダメージではないようだ。

 左肩の装甲を見てみると、どうやら吹き飛んではいないようだ。

 ただ、ビームによる熱がIS内部に伝わってる…。

 排熱しないといけない訳ではないが…今は後回しだ。


「さあ、踊りなさい。わたくし、セシリア・オルコットとブルー・ティアーズの奏でる円舞曲で!」


 銃口が光る度、その閃光が此方のシールドバリアーや装甲へと当たり、ガンガンとエネルギーが削られていく。

 その都度、アラームが鳴り響いていた。

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