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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
第一巻
【第九話】
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だと思うが――まぁ変な薬を飲まされるよりかはましだな、今の状況は。

 そんな風に考えをまとめていると、女子の一人が織斑先生に質問した。


「あの、先生。篠ノ之さんってもしかして篠ノ之博士の関係者なんでしょうか……?」


 篠ノ之って名字はそうそう無いからな、遠縁の可能性もあるが。

 篠ノ之…言いにくい。


「そうだ。篠ノ之はあいつの妹だ」


 遠縁ではなく、その博士の妹だったか。

 それよりも個人情報的にばらして良かったのか疑問だな、これが。

 確か…その篠ノ之博士は今行方不明らしいな、前にニュースでやってた気がする。

――と、織斑先生の発言でクラスがざわつき始めた。


「ええええーっ!す、すごい!このクラス有名人の身内が一人いる!」

「ねえねえっ、篠ノ之博士ってどんな人!?やっぱり天才なの!?」

「篠ノ之さんも天才だったりする!?今度ISの操縦教えてよっ」


 授業中なのに、篠ノ之さんの席の近くから俺の周りの女子までわらわらと篠ノ之さんの席へと集まる。

 妹とセシリアさん、他の真面目そうな子は黙って静観してる感じだった。


 困ってるなら助け船出すかな、余計なお世話かもしれないが。


「皆、授業――「あの人は関係ない!」――中……」


 助け船を出そうと、声を出したが、突然の大声に遮断された。

 篠ノ之さんに群がっていた女子や、静観していた妹、セシリアさんもびっくりした表情をしていて、何が起こったのか、わからない様子だった。


「……大声を出してすまない。だが、私はあの人じゃない。教えられるような事は何もない」


 そう言って、篠ノ之さんは窓の外に顔を向けてしまった。


「……彼女は彼女、姉は姉って事だろ?」

「「「えっ?」」」


 俺が急に喋ったからか、篠ノ之さんを除いた女子全員の視線が俺の方に向いた。


「……いきなりの発言悪いが、篠ノ之さんと博士を重ねても仕方ないんじゃないかな、これが。俺自身も、よく親戚や近所の人に、妹と比べられるが…俺自身…正直出来があまり良くないからな。出がらしって奴だな、ははっ」

「お兄ちゃん…」


美冬の視線を感じたが、俺は言葉を続けていく。


「……まぁだからといって妹にコンプレックスや嫉妬とかはない。代表候補生の候補に選ばれたのも家族皆で祝福するぐらいだからな、これが。――だが、やはり俺は俺、妹は妹と比べるのではなく、一個人として見られたいと常々思うんだ。――だから、話は逸れたが、篠ノ之さんに見る姉の篠ノ之博士ではなく、彼女個人を見てあげると俺は良いと思ったりするが――――」


 言葉を続けていたが、周りの女子の驚いた表情
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