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ファイアーエムブレム〜ユグドラル動乱時代に転生〜
第五十三話
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じゃあ無い。 
 いったい何処の勢力によるものだろうか………

 




 マナナン王は当初、わずかな付き人だけを連れて向かうつもりだったようだが、俺達も王の側近もそれを押しとどめ、小規模な部隊の随伴を認めさせていた。
 行軍速度を上げた俺たちが街を指呼の距離に仰ぐ頃には攻めている軍勢が居るのが見てとれた。
 大軍という程では無いが、俺達が街を後にした時の戦力では抗しえないほどだ。
 そして、部隊長らしきものが天空より召来せし隕石のようなものを度々城内に降らせているのが見てとれる。
 これによって引き起こされた火災が巻き起こす煙によって、俺たちは異変に気がついたという訳か。

「答えはわかっているつもりですが、軍使を出して互いの所属を明らかにし、戦うべきか否かを改めて協議いたしましょうか? それとも、このままあの軍勢を横撃し蹴散らしましょうか?」
「ミュアハ殿下ならばいかがする?」

 俺の質問はマナナン王にそのまま返された。

「もちろん、あの軍勢を横撃し、ダーナを救います」
「ふふっ、そう来なくてはな! さすがは我が朋輩の息子よ! 皆の者続けー!」
「……レイミア隊、マナナン王に続くぞ!」

 


 虚を突くことまでは出来なかったが、陣形をこちらに向ける前の軍勢に襲いかかる事が出来た為だろう、あっさりと敵部隊を突き崩し、俺は敵の将と相対した。
 操る炎の魔法を想起させるかのような赤く燃え上がるような髪と、鋭く、隙の無い雰囲気。

「アイーダ将軍! なぜここに!」
「何物かは知らぬが死んでもらおう……地獄の業火をその身に浴びよ!」

 俺の応えも名乗りも待とうともせず、すぐさまに攻撃に移るのは流石である……が、俺を黒焦げにしたければお前の上司を呼んで来い!

「……効かんな、わたしはレンスターのミュアハ! このような自由都市を襲うとは、盗賊に身を落としたか? グランベル近衛兵団にその人ありと言われたあなたが!」

 実際のところ、熱いし火傷も軽くしていそうだが、敵の最大の攻撃を防いだのだ、ここは余裕を見せてもいいだろう。

「だまれ! 我々は命令通りに動いているだけだ! 我らが任務にとやかく言われる筋合いは無い!」
「……いいでしょう、だが、あの街を守るために今はあなたを倒す!」
「のんきに喋っている暇があったら……喰らえ!」

 再度彼女が放つ灼熱地獄に包まれたが……熱い! たしかに……だが、せいぜい暑い程度だな!
 槍を振るい、剣を叩き落とし、さらに加えた一撃が彼女の脇腹を切り裂き、鮮血が飛び散る。

「あなたではわたしに勝てない、潔く降伏されよ。 身分にふさわしく遇しましょうぞ」
「私を愚弄する気か? グランベル軍人に降伏など無い!」
「ミュアハ王子、こ
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