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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
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体重――を言うと脳天にチョップくらうので言わないでおく。
スタイルに関しては――正直、妹じゃなければ彼女にしたいぐらいの理想のスタイルだ――主に俺の好み的にだが。
っと、何考えてるんだ、俺は――。
呼ばれた方の廊下を軽く駆け足で行くと、仁王立ちで待ち構えていた美冬は――。
「お兄ちゃんっ!遅いよ!!」
「わ、悪い…。何故か藍越学園の受験場所教えられて迷ってたんだよ」
言うや、その表情は仕方がないなぁといった感じで――。
「……帰りに何か奢ってよね?それで許す」
そう言い、顔を何度も縦に振る美冬。
美冬……元々は忘れ物をしたお前が悪いのだが――言えば腹に正拳突きくらうのでやめておこう。
「わかったよ。……でも、あんまり高いのをねだるなよ?生活費にも限りが――」
「わかってるって、じゃあお兄ちゃん。ここで大人しく待っててよね♪」
そう言うと、慌てて戻っていった美冬――。
――と、不意に後ろから声をかけられた。
「君、受験生だよね」
「は?――いえ、違――」
「時間押してるから早く入って向こうで着替えて。ここ、四時までしか借りれないからやりにくいったらないわ。まったく――」
「ちょ、ちょっ――!?」
問答無用とばかりに背中を押されて、美冬が入ったドアの向こうへと入れられた。
「ぶべっ!?」
「お兄ちゃん!?どうしたの??」
無理矢理入れられた拍子に俺は体勢を崩して転け、地面に突っ伏していると頭の上から妹の心配そうな声が聞こえてきた。
「い、いや…何を勘違いしたのか俺の事を受験生に間違えられてな…。忙しいのか顔も見ずにここに入れられたよ」
「そっかぁ…。――まぁあまり気にせず、せっかくだからお兄ちゃん。『IS』を生で見ていかない?」
そう俺に言うや、直ぐ様カーテンを開く美冬――。
開いたカーテンの先にあったものは甲冑のような物が鎮座していた。
厳密に言えば甲冑ではなく――『IS』――『インフィニット・ストラトス』と呼ばれるパワードスーツだ。
本来は宇宙空間での活動を想定して作られていたのだが『兵器』――そして『スポーツ』へと変わっていった。
「……確かこれは『打鉄』――」
「そうだよ、お母さんが作った『村雲』より扱いやすく、コストパフォーマンスに優れた日本を代表するIS――」
【村雲】
一般の人には周知されていないが、試作で終わったISは数が数えきれないぐらいある。
確か母さんがそう言ってたな。
『村雲』は『打鉄』を上回る性能を持ちながらも量産には向かない完全なワンオフ仕様――
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