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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第五話
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禁止されている。それを理解しての発言か?」
「……おい誰やこのチビ」

 どこから見ていたのか、黒ずくめの少年がストップをかける。年下に見えるのに直人に対してタメ口どころか、上から目線の偉ぶった態度であったがゆえに、竜二も少々不機嫌気味に誰何した。要するに「直人お前ガキに舐められてんのか?」といった感情だろうか。

「初めまして。僕は時空管理局執務官、クロノ・ハラオウンです。現在はこの世界に停泊中の時空艦船アースラに所属しています」
「……は?あ、ああ、どうもご丁寧に。八神竜二や」

 しかしチビと言われたことを気にかけるどころか、丁寧に名乗ってくる少年に困惑する竜二。しかしそれでも礼儀として名乗るのを忘れてはいない。時空管理局といえば、竜二たちが敵視していた組織であり、そこに所属している人間と直接面通しとあっては、動揺するのも無理はない。さらにこの地域にすでに滞在しているという。それだけで、彼の困惑もおして知るべし。そんな二人を見て直人が間に入る。

「執務官殿、多分先輩わけがわかってへん。俺から説明しとくからなのはたちの戦闘評価よろしく」
「……ああ、わかった。だがくれぐれも勝手な真似はしないでくれよ?」
「わかっとるわ。ガキやあるまいし」
「頼むぞ。以前から思っていたが、君は少々独断行動が過ぎる」
「わかってるっての、今更ガタガタ言うない」

 ポカン顔の竜二をそのままに、なのはたちへと向かうクロノ。

「え?ちょ、これどういうこと?」
「先輩、とりあえず落ち着いてください。どういうことか説明するんで」
「お、おぉう」

 直人によると、この地域において少し前に、大規模な魔法関連の事件があったらしい。その事件の被疑者となっていたのはフェイトの母親なのだが、実は真犯人が別にいたことが、事態が収束する前に判明し、彼女は無罪放免となった。ただその事件の最中、彼女が肉体的に少々ダメージを負ってしまい、回復に時間がかかるために、念のため魔法を扱える医療スタッフが彼女に必要であるとか。またなのはとフェイトがその事件からアースラに所属していることもあって、彼女の訓練もかねてしばらくこの地域に滞在している、ということらしい。
 また直人となのはが魔法を使えるようになったのもこの事件からである。なのは達が関わるとなったために兄貴分である彼は、なのはを放っておけずに飛び込んだからだ。そんな彼のデバイスは管理局のアースラスタッフから渡されたものである。しかし彼が渡されたのは事件終了後で、事件の間はフェイトのところにいて彼女の面倒を見ていたとか。

「……一つええか?」
「はい?」
「お前訳わからんわ。なのはちゃんを放っておけずに事件に首突っ込んだくせにその後フェイトちゃんのところで厄介になるってなんじゃいそら。どう考えて
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