第三章
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第三章
それでさらに探してみても出て来ません。教科書やノートばかり出て来るのでそういったものを投げてしまおうとしましたがここで。何とその教科書から小人達が次々と出て来たのでした。
「今度は子供!?」
「そうだ、わし等だ」
「今度はわし等を痛めつけるのか?」
こう言って男の子に抗議してくるのでした。
「それならこっちにも考えがある」
「容赦はしないぞ」
「容赦はしないぞって」
今度は何が起こるのかと思って。男の子は戸惑ってしまいました。小人達はその戸惑っている男の子に対してさらに言ってきました。
「えい、この問題を解け」
「この問題が解けるか?」
「わっ、何だよその問題」
小人達が宙にチョークで描いて映し出してきた問題を見て泣きそうな顔になった男の子でした。
「そんな問題解けないよ」
「何だ、こんな問題も解けないのか」
「全く勉強していないんだな」
「お勉強なんて大嫌いだよ」
男の子はたまりかねた声で言い返しました。
「そんな問題なんてとても」
「そんなことだからママンに怒られるんだろ」
「勉強しないからだ」
何時の間にか教科書から数字達が出て来ています。そうして男の子を取り囲んでそのうえでぐるぐると回りだすのでした。
「勉強しろ、勉強」
「悪いことばかりせずに」
「そんな、何でこんな目に逢うの?」
男の子は本当に泣きそうな顔になりました。
「もう嫌だよ。止めてよ」
今にも泣きそうな顔になっているとです。今度はあの白猫がやって来ました。それも家に一緒に飼っている黒猫も一緒なのでした。
「あれっ、シロとクロが何時の間に?」
「ミャウン」
「ニャオン」
けれど猫達の大きさが違いました。何と男の子と同じ位の大きさなのでした。男の子はその猫達を見ても肝を潰さんばかりに驚くのでした。
「う、うわあっ!」
驚いて飛び上がるとその猫達が近寄ってきます。食べられると思ってすぐに逃げる男の子でした。
「こ、来ないでよ!」
「ニャウン」
「ウニャア」
けれど猫達はわかっているのかいないのか男の子を追ってきます。男の子は部屋の中を必死に逃げ回ります。
「ほらほら、早く逃げないと」
「どうなるかわからないよ」
白猫と黒猫は楽しそうに男の子に対して言ってきました。
「食べちゃおうかな」
「あっ、それいいね」
「そんな、食べられるなんて」
猫達の言葉にさらに驚く男の子でした。逃げ回りながらその顔を真っ青にしています。
けれど逃げ回っているうちに猫達は飽きたのか追いかけるのを止めたのです。そして不意に扉を開けてその外にと出るのでした。
「出るんだ・・・・・・そうなんだ」
男の子はここでわかったのでした。
「外に出たらもう大丈夫だ」
もうこんな目に遭わな
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