第一章
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どどうしても面白くありません。ふてくされたまま机の上に置いてあったぬいぐるみを壁に投げつけました。
「こんなの食べても全然嬉しくないよ」
こう言って次はポットや茶碗を投げます。どちらも木製だったので割れることはありませんでしたがかなり痛んでしまったようです。
男の子は続いて立ち上がり教科書やノートも投げます。絵本も破ってそして箪笥を蹴飛ばして椅子を転がします。そして鉛筆を取って籠の中のリスを出して突きだしました。
「キイ、キイ」
リスは鳴いて抗議しますが男の子は聞きません。ずっと鉛筆で体のあちこちをつつきます。リスがたまりかねて逃げると次はソファーに寝ている猫でした。
「起きるんだよ」
「ニャッ!?」
いきなり寝ているそのソファーを蹴られて驚きの声をあげる猫でした。男の子はその猫の尻尾を掴むのでした。
それで引きずり回しだしますがやっぱり猫も逃げてしまいます。リスは箪笥の上に、猫はベッドの下に入ってしまってそこから出ようとしません。八つ当たりの相手がいなくなったと思われましたが男の子の気はまだ済んでいませんでした。それで。
今度は暖炉に向かってその火かき棒で暖炉の中を引っ掻き回します。それで暖炉の中は灰だらけになってしまいその灰が煙の様に巻き上がります。
今度は紅茶をそのまま自分の口につけて乱暴に飲んでパンをお口の中に入れます。紅茶が入っていたやかんはひっくり返してまた火かき棒を握って今度はそれで壁を叩きます。
壁も灰だらけになってついでに壁にかけてあった時計も叩き落してしまいました。時計のガラスが割れて時計の針が止まってしまいまいました。気付くと部屋の中はもう滅茶苦茶になってしまっていました。壁にかけてあった羊飼いの男の子と女の子の絵もそれで破いてしまいました。
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