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ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜妖精郷と魔法の歌劇〜
因果
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味にしていたレンは、唐突に顔を上げた。
「だから、全部試したんだよ。このアルヴヘイムの情報屋名鑑に載ってる一万を超えるキー及びフラグ立てクエスト。それから、名鑑にも載ってないシークレットクエストもね」
「……………………………………………………………」
頭が痛くなってきて、俺は顔を伏せた。
昔から、どっか大事なところがぶっ壊れているとは思っていたが、まさかここまでとは思っていなかった。
一万って何だ、一万って。
「じゃ、じゃあ、クエストロックの可能性はなくなったのか。残るは複数種族での集団攻略、か」
「そう。だけど、リーファねーちゃんも言ってたことだけど、それは事実上不可能なこと。このゲームがPK推奨って限り、ね」
「そうか………」
そこで、テーブルに沈黙が降りた。カグラは黙ってグラスを傾けているし、レンは決して自分からは話そうとしない。
ユイはいまだにチーズクッキーに挑み続けている。どうでもいいが、諦めるということもたまには学びなさい、我が娘よ。
「じゃあ、レン。お前はここに何しに来たんだ?お前の性格上、ずっとその世界樹ってとこに挑み続けてると思うんだけど」
そこまで言うと、カグラがぷっと吹き出した。その隣ではレンが一転してむすっとした顔で頬杖をかいている。
「読まれてますね」
「フンッ」
プイッとそっぽを向く、レンを笑いを噛み締めながらカグラは口を開いた。
「確かに複数種族での攻略は難しいと言わざるを得ません。だからレンは、単一の種族の戦力を可能な限り上げようと努力をしているのです」
「は?それってどういう───」
「キリトにーちゃん、こんな時間だけどもう大丈夫なの?」
「え?」
唐突に言われたレンの言葉で、俺は咄嗟に視界端に表示されているリアル時間クロックを見た。リアル時間はとうに日付が変わって、午前二時を差していた。
「い、いや、まだ大丈夫だが…………」
「帰ったほうがいいよ」
「え?」
顔を俯かせたレンから、そんな言葉が漏れ出た。その言葉はとても寒々としていて微かな殺気までもが感じられるようだ。
「ど、どうしたんだよ。レン」
「別に………。ただ、キリトにーちゃんに帰るべき場所があるんだったら帰ったほうがいい。現実の世界に…………」
「…………………………は?」
レンは顔を俯かせたまま、ピクリとも動かない。
その口から吐き出された言葉の意味を、俺はしばらく解からなかった。と言うか解かることを体が拒否しているかのようだった。
「おい、レン。それはどういうこと───」
「キリト」
俺の言葉を遮り、横合いからカグラが口を開いた。
「非礼をお許し下さい。しかし、今
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