暁 〜小説投稿サイト〜
なりたくないけどチートな勇者
35*昔の話
[3/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
っついてきて、俺の胸あたりで丸を書くように指をくるくるやってきた。
そして言うのは

「ガルクが、キースにレイラと結婚するって言わせたんでしょ?だって私達だけが結婚するのが決まってしまったら、レイラとキースは気まずいでものね。だから先にくっつけて、その後私に正式に婚約を申し込んで……もぅ、優しい旦那様。私は一生をあなたに捧げますわ」

もう、めまいがした。
一瞬意識が無くなった。

しかしリリスはそんな俺など全く気にせず、ただでさえ開いた胸元をさらに開いてこう言ってきた。

「エヘヘ……私の全てはぁ、ガルク、あなたのためにあるんですよぉ。私はあなたを愛し、愛されるために生まれ落ちたぁ、あなただけの忠実な愛玩奴隷ですぅ……」

もう、全身の毛が逆立つ程に恐怖を感じた。

こいつ、正気か?
てゆーか鳥肌が……

「だからぁ……はぁう!」

「はぁ…はぁ……大丈夫か、ガルク!」

いきなり倒れたリリスの後ろには、彼女に延髄を決めたキースが立っていた。
リリスはそのまま床に倒れている。

「……大丈夫…だ」

「いや大丈夫じゃないだろ……まぁ、いきなり奴隷宣言か……うちの国、奴隷制度は廃止されてなかったっけか」

「気にする所はそこではないだろ」

「ああ、じゃあレイラとおまえの愛玩奴隷の記憶は消しておくか」

「……おまえ、怒ってる?」

「とりあえずこうなった原因はおまえだと思いたい」

……勝手な奴だ。
これで今は魔王やってんだから、始末が悪い。

まぁ、とりあえずだ。
リリスとレイラは部屋へと戻し、中断した話しを再開する。

「で、レイラとリリスがどうかしたか?てゆーかおまえはどうなんだ?」

「俺もおまえと同じだ。結婚も考えているし、なんだかであいつが好きだ」

「ならいいじゃないか。てゆーか何をいまさらな話だけどな」

そう言いながら、馬鹿(キース)は再び酒を煽り、カラカラ笑い始める。

……全くこいつは事の重大さをわからないようだ。

「そうだ、俺らはあいつらといずれ結婚する事になる」


「だからどうした。いい加減くどいぞ」

「……結婚できると知っただけであれなら、結婚した後はどうなるのだろうな」

瞬時にキースの動きが止まる。
杯を持ったまま、変な笑顔で凍ったように動かない。

だがしばらくすると氷が溶けたのか、ぎこちない動きでこちらを向いてきた。

「……どうなるとおもう?」

「とりあえず、さっきの以上のが毎日、それも起きてから寝るまであると考えたほうがいいな」

「無理にきまってんだろ!!」

バンッ!!とキースは杯を机にたたき付け、怒鳴り出した。

「いままででさえ、事あるごとに抱き着いてきたり寝
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ