35*昔の話
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っついてきて、俺の胸あたりで丸を書くように指をくるくるやってきた。
そして言うのは
「ガルクが、キースにレイラと結婚するって言わせたんでしょ?だって私達だけが結婚するのが決まってしまったら、レイラとキースは気まずいでものね。だから先にくっつけて、その後私に正式に婚約を申し込んで……もぅ、優しい旦那様。私は一生をあなたに捧げますわ」
もう、めまいがした。
一瞬意識が無くなった。
しかしリリスはそんな俺など全く気にせず、ただでさえ開いた胸元をさらに開いてこう言ってきた。
「エヘヘ……私の全てはぁ、ガルク、あなたのためにあるんですよぉ。私はあなたを愛し、愛されるために生まれ落ちたぁ、あなただけの忠実な愛玩奴隷ですぅ……」
もう、全身の毛が逆立つ程に恐怖を感じた。
こいつ、正気か?
てゆーか鳥肌が……
「だからぁ……はぁう!」
「はぁ…はぁ……大丈夫か、ガルク!」
いきなり倒れたリリスの後ろには、彼女に延髄を決めたキースが立っていた。
リリスはそのまま床に倒れている。
「……大丈夫…だ」
「いや大丈夫じゃないだろ……まぁ、いきなり奴隷宣言か……うちの国、奴隷制度は廃止されてなかったっけか」
「気にする所はそこではないだろ」
「ああ、じゃあレイラとおまえの愛玩奴隷の記憶は消しておくか」
「……おまえ、怒ってる?」
「とりあえずこうなった原因はおまえだと思いたい」
……勝手な奴だ。
これで今は魔王やってんだから、始末が悪い。
まぁ、とりあえずだ。
リリスとレイラは部屋へと戻し、中断した話しを再開する。
「で、レイラとリリスがどうかしたか?てゆーかおまえはどうなんだ?」
「俺もおまえと同じだ。結婚も考えているし、なんだかであいつが好きだ」
「ならいいじゃないか。てゆーか何をいまさらな話だけどな」
そう言いながら、馬鹿(キース)は再び酒を煽り、カラカラ笑い始める。
……全くこいつは事の重大さをわからないようだ。
「そうだ、俺らはあいつらといずれ結婚する事になる」
「だからどうした。いい加減くどいぞ」
「……結婚できると知っただけであれなら、結婚した後はどうなるのだろうな」
瞬時にキースの動きが止まる。
杯を持ったまま、変な笑顔で凍ったように動かない。
だがしばらくすると氷が溶けたのか、ぎこちない動きでこちらを向いてきた。
「……どうなるとおもう?」
「とりあえず、さっきの以上のが毎日、それも起きてから寝るまであると考えたほうがいいな」
「無理にきまってんだろ!!」
バンッ!!とキースは杯を机にたたき付け、怒鳴り出した。
「いままででさえ、事あるごとに抱き着いてきたり寝
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