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なりたくないけどチートな勇者
34*お姫様の苦悩
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みてはいかがでしょう」

「ナルミなら、乗るかもしれないな……とりあえず、疲れた。もう寝たい」

「後片付けは私がしますので、姫様はお休みになられても……」

「……いや、私も手伝う。戦友(親友)に全てを任せて私だけ休むのは、なにか、なぁ」

「……じゃあ、お願いします」

「ああ、任せろ……ミミリィ」

「はい、なんですか?」

「私達、身分とか関係なしにずっと友達でいような」

「……うん」

私とミミリィの固い友情という絆が芽生えた瞬間であった。






「とりあえず、私達の第一目標は……」

「先生とシルバの関係をマトモに修正する、ですね」

「昔のシルバは、初々しくてよかったなぁ……あの時まで戻してやりたい」

「ですよね……なんであんなになっちゃったんでしょうか?」

「……たしか、シルバと劇を観に行った次の日くらいにシルバが、“私と先生の仲はもう皆さんに知れ渡っているのですね”って言って……その直後くらいからやたらとナルミに纏わり付くようになって……」

「……たしかそれ、リムが劇団の方に内容を教えてたんですよね」

「……ああ、奴自身が言っていた、間違いない」

「………」

「………」

「明日、どうします?」

「おまえの彼氏、しばらく治癒室に閉じこもる事になるかもしれないが、いいか?」

「戦友(親友)の頼みです、むしろ私も手伝いますよ?」

「じゃあ、お願いしようかな」

「任せて下さい。愚か者に制裁を与えましょう」

「ああ、殺さない程度にごっどふぃんがーをくらわせてやる……ク…クハハハハ」

「なら、私はれーざーびーむを………フフフフフ」

「ハハハハハハハハ」

「フフフフフフフフ」

……その部屋から私達の不気味な笑い声が消えたのは、それから一時間も後の事である。

……半分八つ当たりだが、問題あるか?

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