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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-17商人の町へ
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ンが慌てて止める。

「待ってください!商人の口笛は、魔物を呼ぶ特技なんです!」
「あらまあ、そうなの。なんの役に立つのかしら、それ。」
「……なんでしょうね?」
「魔物と積極的に戦って、経験やお金を稼ぎたいときには、役に立ちますね」
「そうか!さすが、ミネアさん!」
「そうねえ。商人には、あんまり必要そうもないけれど。みなさんと一緒なら、お役に立てることもありそうね。そのうち、試してみましょう。」
「そうですね。それは今度にして、まずは町を目指しましょう」
「五人でぞろぞろ歩くのか?やりづらそうだな」
「そうだね。ひとりくらい、馬車で待機してたほうがいいかな」
「なら、ホフマンだな」
「ええっ?どうしてですか?」
「姐御には、先導してもらわねえといけねえし。オレらの今んとこの目的は、嬢ちゃんを育てることだからな。(ほう)っといて、オレらが休むわけにもいかねえ。馬車の操作も外で引くより、乗って手綱(たづな)を取るのがやりやすいだろ」
「……そうですね。わかりました。みなさん、すみませんが、外のことはお願いします」
「うん。馬車を、よろしくね」
「はい!任せてください!」
「兄さんが……!なんだか、まともなことを……!」
「おい。どういう意味だ」
「早く、行こう」
「そうね!では今度こそ、まいりましょう!」


 トルネコの先導で、町を目指して南下(なんか)する。

 戦闘時には、馬車のホフマンに代わり、トルネコが(たて)(やく)として、前に出る。
 技術面ではホフマンに劣るが、体力と力に(すぐ)れるトルネコは、魔物の攻撃も動じず受け止める。

 トルネコが攻撃を防ぐ間に少女が素早く攻撃を仕掛け、トルネコも合間(あいま)を見て加勢する。
 魔法は使わないものの、兄弟も攻撃に参加し、(なん)なく敵を退(しりぞ)ける。

「姐御が入って()もねえが。手慣れたもんだな」
「うまい連携(れんけい)だね」
「ユウちゃんが、合わせてくれてるのね。あたしは目の前のことで手一杯なんですけれど、なんだか、うまく噛み合うのよ。」
「トルネコも、戦い慣れてるから。動きが読めるし、合わせやすい」
「簡単に言うな」
「ユウは、すごいですね」
「ううん。まだまだ、弱い」
「力も、順調に付いてきてますし。技術は元々あるし、強くなってますよ。」
「うん。旅の経験って、すごいのね。……もっと、早く」
「ユウ。あなたを旅に出さなかったのは、村のみなさんの判断です。そうするのが一番いいと、みなさんが思ったのです。」

 少女の言葉をミネアが(さえぎ)り、マーニャとトルネコも同意する。

「だな。力だけつけりゃいいってもんじゃねえんだ。嬢ちゃんみてえなガキは、もっと親にでも甘えてていい時期なんだか
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