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銀河英雄伝説〜物騒な副官〜
01始まりは突然に
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いましたか、閣下?」
「いや……何でもない。執務室に帰るぞ。」
「はいっ♪」
ビッテンフェルトは、こんな超天然の部下を持つ羽目になった同僚に心からの同情の眼差しをおくった。と、同時にこんな部下を持つ羽目にならなかった事にホッとしたのであった。
ガンバレ、ワーレン



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ワーレンの執務室にて
「遅いな。」
「……ええ、閣下。」
「かれこれ1時間ぐらい経っている気がするが…」
「…ええ、確かに。」
ワーレンとその参謀長であるライブルが話題にしているのはもちろんドーラの事である。
「ケスラーに書類を届けるだけの筈だが。彼女の仕事は」
「はい。その通りです。」
「……………嫌な予感がするな。」
「…ええ。」
この状況だけで最悪の事態を予測したワーレンは、立ち上がると言った。
「とりあえず、ケスラーの執務室に行くぞ。」
「了解。」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「どういうことだっ!!!!!!!!これは!!??」
予測していたとはいえ、そのあまりにも酷い惨状に日頃は温厚な性格のワーレンもつい口調がきつくなる。ちなみにここはケスラーの執務室である。筈だが、元の状態が全く分からなくなっていた。
彼らの目の前には膨大な書類が散らばり、部屋の中が殆ど見えなくなっていた。
「…説明しろ、トンクス大尉。」
「あの、それは…」
「ちょっと待て。ケスラーはどこだ?」
「…あそこに…」
ドーラは書類の山を指した。
「何故、それを早く言わない!?急いで医療チームと応援を呼んでこい!!」
「はいっ」
「ライブル、お前は倒れている書類の棚を外に出すから手伝え!」
「了解。」

ケスラーとその部下は30分後救出されたが命に別状はなかった。ドーラが本当の意味で元帥府の名将達にその名を認識されるようになったのはこの時からであるが、ドーラが後でワーレンにこってり絞られた事は言うまでもない。







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