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剣の丘に花は咲く 
第八章 望郷の小夜曲
第一話 ゆ、夢?
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っ??!」
「っ!? っ?? こほっ!? けほっ!? な、何故オットセイのペニ○?! なな、何でそんなものが朝食に出てるんだっ?!」
「…………」

 畳に両腕をつき、激しくむせながら、氷室と蒔寺が自分を見下ろす三人を睨み付け怒声を上げる。三人はそんな二人を呆れた目で見下ろしていたが、不意にその隣に倒れているもう一人に視線を移動させた。

「え〜と……文句を言うのは言いんだけど」
「何だよ凛っ!! くそっ! 信じらんねぇっお、オットセイのチ○コを食っちまうなんてっ!?」
「○ンコ言うな蒔の字ッ!! 全く衛宮邸が色々と規格外だとは理解していたが、まだまだ認識が甘かったと言うことだな。朝食でまさかオットセイのペニ○が出てくるとは……」
「……隣の由紀香は大丈夫なの?」
「え?」
「は?」

 ぎゃんぎゃんと叫んでいた二人だったが、ポツリとした呟きに似た凛の言葉に、は? と口を半開きにした後、後ろを見てみると、

「由紀っち「枝ッ!!?」」
「……ひぅ〜〜……」

 そこには顔を真っ赤にぐるぐると目を回して気絶している三枝の姿があった。
 蒔寺と氷室が目を回している三枝に近寄ると、がくがくと身体を揺する。

「ゆ、由紀っち死ぬなっ!! くっそ〜っ!! 一体どうしてこんなことに……っ!? 仇は絶対に―――」
「ちっ! 由紀香気をしっかり持てっ!! 誰がこんなことを……っ!? 仇は必ず―――」
「桜よ」
「「諦めるしかねぇな」ないな」

 憤慨する二人だったが、凛の冷静な声に、前言を華麗なまでに翻した。
 畳に両手をつき、項垂れながら二人の視線は凛の隣に小首を傾げながら立つ桜に向けられる。

「何でこんな料理を作ったのかって……まあ、言うまでもなねぇか」
「くっ! 士郎が帰って来たと聞いて、桜が何もしないわけがなかったか……っ」

 無念そうに呻く二人だったが、元凶たる桜には直接何かを言うわけではなかった。そんな二人の様子に、桜はえへへと頬に手を添えながら笑い。

「えっと……美味しかったですか?」
「っッうっさいこの色ボケっ!!」
「いくら何でもこれはないだろうっ!!」

 しかし、桜の何でもないような様子に、流石の二人も頭にきたのか、声を大きく上げながら立ち上がった。怒り心頭に迫る二人を、桜は穏やかな顔で見つめている。しかし、三枝の人を優しい気持ちにさせる笑みと違い、桜の浮かべる笑みは人を不安にさせる何かがあった。
 氷室と蒔寺はそんな桜の笑みにうっと一瞬怯んだが、背後に倒れる三枝を思い決死の顔で立ち向かっていく。

「美味しい美味しくないって言ったらまあ美味しかったがっ!! あたしが言いたいのは何で朝食にオットセイのチン○が出てるんだっ―――」
「蒔の字だからチ○コは止めろと言っ
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