2学期の始まり
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狙われる要因になってしまうとは……
「新しく入った転入生の方々は……」
「もう確認済みよ! 来たその日に入ってるって!」
わーお……
「カルラさんならウチの部としてぜひとも欲しい人材なの! 他の部に取られるくらいなら今ここで!」
気持ちは分からなくはないんですけど如何せん私は巻き込まれたくないもので……ここで参加なんてしたらまた巻き込まれるのは目に見えているのでやりたくないんですよね。部活をやること自体は苦ではないんですけど……やるとしたら学園祭が終わった後辺りでお願いしたいかなーなんて。
「いたぞ! 最後の候補生だ!」
「逃がすな、確実に確保しろ!」
「彼女を引き入れるのはウチだぁ!」
なんかすごいことに! いつの間にかこちらに気づいた部活勧誘の方々が一斉にこちらに駆けてきます。それはもう悪鬼のごとく……というより怖いです!
「まずい、カルラさん逃げて!」
「え、でも……」
「他の部に入れるくらいなら……フォーメーションCで対応するよ!」
「「応!」」
そう言うと相川さんは部員二人と共に私を曲がり角の向こうに押して廊下の向こうに消えていきました。ああ、相川さん……どうか御無事で。でも私は部活入りませんけどね!
そもそも会長さんは何故一夏さんを利用しているんでしょう。まあ盛り上げるためと一言で言ってしまえばそうなのかもしれませんがあまりに理不尽なような……考えてみればあの楯無会長理不尽そうですもんね。あまり考えない方が無難ですか。
その時授業のための予鈴が鳴り響きました。しかし廊下の向こうではまだ大声で騒いでいる部活勧誘の人たちが……相川さん、せめて授業には遅れないでくださいね。
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放課後、1年1組では学園祭の催し物を考えるため話し合いが行われていました。集会の内容は『織斑一夏を利用してどこまで集客できるか』の1点に集中しているようですが……
そのためクラス代表としてクラスをまとめる立場の一夏さんは非常に困惑しています。
「織斑一夏とのポッキーゲーム、ホストクラブ、ツイスター、王様ゲーム……全部却下!」
『ええええええええええええええ!』
「当たり前だ! そもそも誰が嬉しいんだこれは!」
「私は嬉しい!」
「サービスサービスゥ!」
「いや部活の先輩やら他のクラスの子からの圧力がねえ……せめて織斑君が皆の相手を出来るようなのじゃないと納得しないのよ」
「山田先生! 助けてください!」
そう言って山田先生に助けを求める一夏さん。ちなみに織斑先生は忙しいから纏まったら教えろと早々に撤退しました。山田先生が窘めてもあまり
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