暁 〜小説投稿サイト〜
武で語るがよい!
魔法少女
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さんやお兄ちゃんですら倒してしまうほどに……。

私は神田君が武道などをしているなんて聞いた事は無い、まぁ、親しくないのだから彼の情報が乏しいいのはしょうがないが……。だが、それでも私と彼はクラスメイトなのだ、彼がそういった事をしていれば自然と回りの男子が騒ぎ私の耳に届いてくるはずだ。
特に神田君と一番仲の良さそうな長野君、藤田君、伊月君辺りが騒ぎ出すに違いない……。

なら彼はお父さん達みたいに表立って修行をしておらず、隠れて修行でもしているという事なのだろうか? それなら私の家と同じで神田君の家庭は武道家の家であり、家の仕来りや風習の関係なのだろうか?……分からない
だが、唯一つ言えるのは彼は……神田君は自分の力の強さをあまり人に知られたくはないのかもしれない。その理由は今まで私が神田君の強さを知らなかった事とクラスや学校でそういった話が全く挙がってこないからだ。

だから、私の口から神田君の強さを口外するのは止めておこう……人が隠している事を勝手に言い触らすのは最低の行為だ……。だが、もし……神田君と二人っきりで話せる場面があるなら聞いてみたい
―――なぜ、君がお父さん達以上に強いのか?
―――なぜ、お父さんとの戦いを望むのか?
そう考えて私はそんなシチュエーションを頭の中でふと、想像してみる……


教室に忘れ物をした私は、夕焼けで淡い赤色に照らされた校舎に入り、自分の教室へと向かう……。そして、教室に辿り着くと教室の窓辺から一つの人影が伸びているのだ

『(誰なんだろう?)』

そう考え、私は適度に開けられているドアからそーっと覗き見る。
するとそこには夕日に照らされて淡い赤色になった神田君が居るのだ。
どうして彼がここに? という疑問が頭を過ぎる中、教室から急に声が掛けられる。

『ん? 高町さんだよね? どうしてここに居るの』

ビクッ! と体が反射的に動きつつも、私は教室に入り彼の質問に答える

『えっと、忘れ物しちゃって……それで、教室に取りに戻ってきたの』

『あはは、俺と一緒の理由だ』

そう言って、彼は照れくさそうに後頭部を掻きながら苦笑いするのだ
今までと違う彼の表情と行動に、私の頬が緩み軽く微笑む。
それから数分間他愛も無い話をしていき、場が和んだところで
私は彼に抱く疑問をぶつけようと一歩彼に歩み寄り言い放つのだ。

『神田君、あのね、その……貴方に聞きたい事があるの…

とここまで妄想していた時である、ここで数時間前のお姉ちゃんの言葉が私の頭にふと蘇ってくる『あれれ、もしかしてなのは……その神田君の事好きなの』とお姉ちゃんのセリフが木霊する。
……よくよく考えればこのシチュエーションは告白とかをする時のものでは? と自分の中で思い始める。ピキッ、ピキッ
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