2話 林道 五也side
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ういえばそうっすね、んじゃまずは俺から、俺は武藤 大輝。ま、名字でも名前でも好きな方で呼んで欲しいっす」
「わかったの大輝君」
「了解、武藤」
「じゃあ次は私なの」
今度は少女が立ち上がり、自己紹介を始める。
「私は高町 なのは。なのはって呼んで欲しいの」
「よろしくっす、なのは」
「よろしく頼む、なのは」
次は流れからするに俺か、自己紹介なんて一体何年ぶりだろうか。
「俺は林道 五也。よほど変な呼び方でなければ好きに呼んでくれてかまわない」
「よろしくお願いしますなの五也君」
「よろしくっす五也」
一通り自己紹介が終わってからは他愛もない話が続いた。
そんな時、なのはが公園の隅を見ると悲しそうな表情になる。
つられてそちらを見るとどこの公園でもありそうな時計があった。
なるほど時間か。
「門限か?」
「うん……そうなの」
なのはは寂しげに答える、もう会えないかもとか思ってるのだろうが………、
「じゃあまた明日っすね」
「えっ!」
この手の奴ならこうなるわな。
かなり驚いているなのはを置いて武藤は話を進める。
「んじゃ、明日今日と同じぐらいにここでで大丈夫っすか?」
「う、うん。大丈夫だよ……でも………本当にあってくれる?」
1人で抱え込んであげくにネガティブ思考、全くもってあいつに似ている。
「俺は最初に言ったとおり一緒にいて楽しければ友達だと思っている」
わざわざ不愉快な奴と一緒にいるつもりはないからな。
なのはが不安、そしてわずかながら期待の入り交じった顔でこちらを見てくる。
「そしてあんたといた時間は楽しかった、俺は楽しい時間が好きだからな、あんたさえよければまた会ってくれないか?」
「もちろん俺も楽しかったっす、だから俺もまた会いたいっすよ」
俺に続いて武藤が便乗し、同意するとなのはの瞳に一粒の滴が――ってうおい!
「ど、どどうしたんすか!? 俺何かやっちゃった!?」
隣で武藤が盛大にキョドっているが、内心は俺も似たようなものだ。
それは俺も同じだった。
そしてその滴が瞳に収まりきらなくなり、地面に落ちる。
その瞬間、
「なのは! 大丈夫か!?」
「えっ! お兄ちゃん!?」
などというやりとりが行われていたが俺には気にならなかった、いや正確に言うと気にしている余裕がなかったと言うべきかもしれない。
何故なら、俺と武藤は最初の男の声が聞こえた瞬間にはすでにすさまじい衝撃と共に、空中に吹き飛ばされていたからだ。
そして突然のことに受け身もままならず、地面をゴロゴロと転がり意識が暗転した。
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