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早貴〜


・・・さて、着替えたのはいいとして、この後の行動を考えないとな・・・

「(リパルや詠の復元はまだ終わらないし・・・須郷のデータを見ようにもレクトが近いからな・・・)」

よし、まずは安全な場所まで逃げよう。あの時の須郷の顔はどうも気になる。・・・俺はトイレから出て小走りを始める。・・・全力で走らないのはまだ医者からは運動を止められてるし、自分でもすぐにバテるのが解ってるからだ。


「(電車に乗って・・・かなり離れた位置に行ってから・・・)」

「おい」

「!?」

ふと前を見ると、数人組みの男が俺を囲んでいた。

「・・・何かご用で?」


「あんた、結城 早貴か?」

「・・・人違いだよ。俺は・・・」

顔を逸らした方向にいた男と目が合う。


「送られた写真とそっくりだぜ!一応連れていって突き出そうぜ!」

「おう!なああんた、ちーっと付き合ってくれっか?俺らの小遣いの為にさぁ」

「間違ってたらそん時はそん時だなぁ」

「・・・!」

今の会話で、須郷が何かしたのは分かった。

「ほらほら、とっとと行こうぜ〜?」

数は五人。突破するなら・・・コイツか。

「何だったら縛り上げ・・・げはっ!?」
全力で平手打ちを放つ。

「て、てめ・・・がはっ!?」

頭を掴み、膝を出して顔面に叩き込む。

「(・・・今だな!)」

囲みが外れ、俺はその隙間から逃げ出す。

「あ、待てこらぁ!」

「てめぇ、何女にやられてんだ!」

「あ、あいつ本当は男だろ・・・」


正解。・・・つーか不味い。さっき写メ撮られた。つまり、正体バレバレだと言うことだ。

「ひゅー・・・ひゅー・・・」

まだ少ししか走ってないのに呼吸が乱れる。・・・あーくそ!不便な身体だな!

「・・・ふっ!」

路地裏や人混みを利用して何とか逃げる。・・・いい加減体力がヤバイが。


「・・・!あそこの建物・・・!」

公共施設っぽい場所に入る。そこには大量の本が並んでいた。

「図書館・・・?」

何にせよ、落ち着くには好都合だ。・・・あ、そうだ。もしかしたら明日奈を何とかできるかもしれないし・・・本を漁ってみるか。

「(コンピュータ関連・・・かな?)」

いや、医療関係も拾ってみるか。そう思って本に手を伸ばしたら・・・

「「あ・・・」」


誰かの手と重なった。

「す、すみません」

「い、いえ、こちらこそ・・・」

相手の顔を見て・・・俺は驚いた。

「・・・あれ・・・サチ、さん・・・?」

「え・・・?どうして名前を・・・」

思わぬ再開。・・・一度わたしに戻してから席に座っ
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