神との遭遇、戦闘、そして…
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―ギリシャ―
「ふぁ〜あ。よく寝た」
長時間のフライトを終え、空港を出て、体を適当に動かし小気味の良い音を鳴らしていく蓮華。
「―――あ〜、体動かしながら色々と見て周るか」
そう言うと蓮華は駆け出した。
タクシー? それを使う金があるのなら走って節約だね。
電車? 使うのも良いけど良い景色の所がいいね。
蓮華はそう思いながら、“誰にも気づかれる事無く”車の間を疾走したり、ビルの壁を蹴り、壁を渡っていったのであった。
◇ ◇ ◇ ◇
二日経ち、蓮華は様々なものを観て、聞いて、体験した。
パルテノン神殿を観たり、オリュンポス山を登ったり、人と触れ合ったりしたのであった。
「すごいな」
ホテルのベッドで横になりながら呟いた。
未成年が一人で宿泊というのもあれなのだがそれは魔術を使って誤魔化した。
「神様が居たとされる場所は土地の格があるね」
名残を感じていた蓮華は感慨深く呟いた。
「まあ、アテナと居る時点で凄いんだろうけど」
アテナと過ごしてもう十二年か。
二歳の時に両親が死んで、アテナに育てられた身としてはアテナを母とも思えていた。それでもって、面倒見られて、面倒見て、遊んで貰って、術を習ったりと思い返してみると母親兼姉兼妹のような大切な家族であった。
そう思うと自然と笑みが零れた。
「――まあ、大切にしていきたい家族だな」
そう思いながら蓮華はいつも思った事を口に出した。
「…御剣の家って何かがおかしいな」
例を挙げるとすると人間の限界に、家系の異常さ、俺自身の基本性能。
俺が言うのもなんだがこの家は人間の限界を超えた能力を使っている気がする。
家の異常さは、早死にと多くの才ある血を受け入れている事。
そして俺自身の身体性能。これは前世の全盛期であった俺の二十歳の時を超えている肉体だ。
アテナから聞いたが御剣の人間は代々身体能力が高く、人間としては最高の性能を持つ者がいた。そしてその才能も高く、一国の富を稼いだ月華さんがいい例だ。そこから考えると遺伝と考えられるのだが違う気がするのだ。
「考えていくと不思議なんだよな。何で前世の記憶なんて持って転生したのか」
本来なら新たな生を得るために前世の記憶を消される筈。それが蓮華に起こっていない。
何かのミスかと考えて置く事にする。
それに関する記憶は無いので考えても無駄である。
そして蓮華は眠りに着いたのであった。
◇ ◇ ◇ ◇
夜のギリシャの街が見せる景色を見る人影が在っ
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