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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第110話:テログループ討伐
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見てさ」

「・・・今夜、行くんでしょ。シンクレアくんと」

「・・・行くよ。さっきまでその準備をしてた」

俺が答えるとなのはは渋い顔をする。

「やっぱり行くんだね。フェイトちゃんが心配するわけだ」

「フェイトが心配? 何言ってんだよ」

俺がそう言うと、なのはは首を傾げて目をぱちくりさせる。

「何・・・って、お付き合いしてる相手が危険な作戦に出るってなれば、
 心配するのが当たり前だと思うよ」

「はぁ? 付き合うって、誰と?」

「誰とって・・・シンクレアくんに決まってるじゃない」

「は!? 何言ってんだよ!?」

思わず大きな声を上げてしまい、なのはが指を口に当てて睨んでくる。

「ダメだよ、ゲオルグくん。ヴィヴィオが寝てるんだから」

「悪い。でも、なのはがフェイトとシンクレアが付き合ってるなんて
 デタラメを言うからびっくりしてさ」

「デタラメなんかじゃないよ。ホントにあの2人って付き合ってるもん」

「・・・マジで?」

俺が再度尋ねると、なのはは無言で頷く。

「マジかよ・・・、全然気がつかなかった・・・」

俺が肩を落としていると、なのはが俺の方に手を置く。

「そうか・・・。それなら、フェイトがあんなに突っかかってくるわけだ」

今朝、本局から帰って来たときに交わしたフェイトとの会話を思い出しながら
そう言うと、なのはが不思議そうに目を向けてくる。

「フェイトちゃんが突っかかってくるって・・・どういうこと?」

なのはに尋ねられて、簡単にフェイトとの会話の一部始終を話して聞かせると、
なのはは妙に納得したように頷いていた。

「やっぱり、シンクレアくんが心配なんだね。判るなぁ・・・」

「判るって・・・なのはも俺のことを心配してくれてんのか?」

「そりゃそうだよ。でもね、私もゲオルグくんにいっぱい心配させたと
 思うんだよね。 ゆりかごの戦いのときとかさ。
 でも、ゲオルグくんは私に頑張れって言って送り出してくれたでしょ?」
 
「まあ、なのはのことを信じてたからな。必ず帰ってくるって」

「だよね。だから私もゲオルグくんは絶対に無事に戻ってくるって
 信じようと思ってるんだ。実際、これまでだって危ないことはあったけど
 ちゃんと無事にもどってきてくれたもん」

「そこまで言われたら、無事に帰ってこない訳に行かないな」

「そうだよ。ヴィヴィオだって待ってるんだからね」

なのははそう言うと、俺の手を握り俺の目を見つめる。

「判ってるよ。約束する」

「うん。信じてるから」

なのはは小さくそう言うと、俺の胸に顔をうずめた。

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