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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第110話:テログループ討伐
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そんなことを思いながら腕時計に目をやると、時刻は8時を
少し過ぎたところだった。
俺は少し不機嫌になりながら、手元の端末を操作してドアを開ける。
かすかな音を立ててドアが開くと、その向こうから現れたのははやてだった。

「おはよう、ゲオルグくん。 今ええかな?」

「まだ朝飯食ったばっかりだからダメ」

「ええねんな。 ほんならちょっと失礼するで」

はやてはそう言って部屋の中に入ってくると、適当に置いてあった
椅子を引いてきて俺の机の前に置き、その上に腰を下ろす。

「で、真面目な話やねんけど、今から私と本局まで行くよ」

「は!? 何言ってんだよ?」

「部長から連絡があってん」

はやてのその言葉で、俺の頭は一気に覚醒する。

「例の話か?」

「さあ? でも、こんな時間に呼び出されるんはそれ以外思い当たる節が
 あれへんし、たぶんそうやと思う」

「わかった。今すぐだな?」

「うん。行くで」

「了解。ちょっとだけ待ってくれ」

俺ははやてにそう言うと、部屋の中にあるクローゼットからコートを
取り出して羽織ると、はやてに向かって無言で頷く。
はやての方も俺に向かって小さく頷くと、俺の部屋から足早に出た。

「どうやって行くんだ?」

「転送ポートまではヘリで行くよ。許可もとったし、ヴァイスくんにも
 待機してもらっとる」

俺は、前に2人で行った時と同じく車で転送ポートに行くと思っていたのだが、
俺の前を歩くはやてが玄関とは逆方向に歩いて行くのでそう尋ねると、
はやては振り返ることなく足早に歩きながら答えた。
それからは無言のまま通路を行き、屋上ヘリポートに上がると
はやての言った通りヘリがローターを回して待機していた。
ヘリの起こす風に逆らって歩きヘリに乗り込むと、
フェイトが一人でちょこんと座っていた。

「お待たせや、フェイトちゃん」

はやてが声をかけるとフェイトは俺たちの方に顔を向ける。

「あ、はやて。おはよう」

「うん、おはよう。ほんなら行こか」

「そうだね」

フェイトが頷くとはやては操縦室に向かって声をかける。

「行くで!ヴァイスくん」

「了解です。ちゃんとベルトしてくださいよ!」

操縦室からヴァイスの声が響くと、ヘリがフワッと浮き上がる。
窓の外に見える真新しい隊舎がみるみる小さくなっていった。

「ねえ、はやて。今日は何で呼ばれたのかな? 教えてくれない?」

フェイトがそう尋ねると、問われたはやては2・3度めをしばたたかせてから
口を開いた。

「正確なところは知らんよ。私も部長からすぐ来いって呼ばれただけやからね」

「そうなんだ。でも、思い当たるものはある
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