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異世界からチートな常識人が来るそうですよ(タイトル詐欺)
第十六話 一ヶ月音沙汰無しでごめんなさい。普通のタイトルでゴメ
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方が不利である。
証がどんな強力な攻撃を放ち、直撃させてもペストはすぐさま傷も服装も再生してしまうのだ。更に黒ウサギやサンドラの攻撃に至っては、黒い風を突破すらできない。これではタイムオーバーで参加者の負けとなってしまうだろう。
(……何も出来ずに負けちゃうのかな………ううん、できる限りのことをやらないと!)
あの人智を超えた戦いに弱気になった心を奮いたてる。証達が体を張って足止めしているのだ。ならば一刻も早く ステンドグラスを探し出して彼等を助けなければ、と気合を入れ直したとき、
「きゃあ!」
はっと、声のした方向を見ると。今にもネズミの大群に襲われ掛かっている少女がいた。すぐさま飛んで彼女を庇う様に前に立ち、旋風を起こしてネズミから女の子を守る。
「大丈夫?」
「は、はい。ありがとうございます」
ぺこりと礼儀正しく頭を下げる金髪の少女に首を傾げる。
(こんな小さい子まで戦っているの?)
僅かに疑問に思うが首を振って隠れる様に指示する。
「危ないから何処かに隠れてて?」
「あ、あのお名前は? なんと仰いますか?」
「え?」
いきなりの質問に首を傾げる。
「前に助けて頂いた方にお礼できなかったので……今度こそはと」
恥ずかしそうにはにかみながらもしっかりと話す女の子に面食らいながらも頷く。
「私は春日部耀。……あなたは?」
「私はエミ です」
「そう……、危ないから此処から一旦下がろう」
「はい」
エミを抱きかかえ、旋風を纏って本陣営へと戻る。その時、戦況が劇的に変わろうとしていた。
▽
「私達が、W主催者権限Wを得るに至った功績。この功績には私が………いえ。死の時代に生きた全ての人の怨嗟を叶える、特殊ルールを敷ける権利があった。黒死病を世界中に蔓延させ、飢餓や貧困を生んだ諸悪の根源―――怠惰な太陽に復讐する権限が………?」
あまり感情を表に出さないと思われていたペストは初めて激情で口調を強めた。
その決意に応じて黒い風が勢いを増して荒れ狂う。しかし、ふと証の方を向いて華の様な笑顔で話し掛ける。
「そう言えば、貴方には聞いていなかったわね」
「あん?」
「私達のコミュニティに入らないかしら? 高待遇で受け入れるわ」
「今更?」
「ええ、それに―――」
私達は同じでしょう? と妖しく微笑んだ。黒ウサギとサンドラは絶句し、証は沈黙で応える。
「貴方も私と同じ様に悪霊群を率いている。上手く隠しているようだけど、私は誤魔化せないわ」
「ほ、本当なのですか!? 証さん!」
証は何も言わない。それが答えなのだろう。
「貴方は私よりも遥かに多い霊群を率いて
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