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剣の丘に花は咲く 
第七章 銀の降臨祭
第四話 貫かれる剣
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筈であった。













「やはり止めれないか」
「まあしょうがねえや。四万の軍勢だ。いくら指揮するものを倒しても、四万の軍にとっちゃ微々たるもんだ。それで止められるようなもんじゃねえよ」

 休みなく弓を射っていた士郎だが、迫るアルビオン軍の攻撃が自分が立つ丘に向かって飛んでくると、弓を下ろした。

「……逃げるかい相棒」
「いや」
「やっぱそうか」

 弓を下ろす士郎に、デルフリンガーは二度目の逃走の提案するが、士郎はまたも一瞬も逡巡することなくそれを否定する。敢え無く提案を否定されたデルフリンガーだが、特に動揺することはなかった。

「んじゃ。どうする? 相手は四万だぜ」
「問題はない」

 軽く聞くデルフリンガーに、腰に佩いたデルフリンガーに握った拳でコツンと叩き、

「こちらは――」

 士郎は笑った。

「――無限だ」

















 『正義の味方』



 ……それは目標……。

 ……それは目的……。

 ……それは理想……。

 ……それは憧れ……。

 ……見果てぬ夢であり……。

 ……手の届かない幻想……。 



―― I am the bone of my sword(体は剣で出来ている) ――





 『誰も彼も救おうとすれば、いずれ君は必ず死ぬよ』

 『いいじゃないか、死んだのはたった四人だろ。残りは全員救ったんだ。これだけでも十分すぎるほどだよ』

 『『正義の味方』になる? それを本当にあなたは望んでいるの?』

 『君は確かに彼女の命を救った。だけど、『彼女』は未だ救われてはいない……それなのに、君は彼女を置いていくのかい?』

 『あんたは強い。それは認めるよ。だけどな、それ以上にあんたは優しすぎる。それじゃあ、遠くないうちに壊れてしまうよ』






―― Steel is my body,and fire is my blood(血潮は鉄で心は硝子) ――





 英霊。

 死徒。

 魔術師。

 真祖。

 魔法使い。

 殺人貴。

 代行者。

 混血。

 超能力者。

 軍人。

 傭兵。

 ……世界の表、裏を問わず……。

 ……人、化物を問わず……。

 ……戦い……殺しあった……。

 ……命を狙われ……命を狙った……。

 ……傷つき倒したことがある……傷つき倒れたこともある……。

 ……殺したことがある……殺されたこともある……。



 しかし



 一度も|負けた
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