暁 〜小説投稿サイト〜
DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-15港町の夜
[5/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ところは用はねえが、場合によっちゃ、使えそうな呪文だな。ギラのあとで、それも試すか」
「うん。わかった」

 エンドール周辺の、比較的弱い魔物を相手に、少女がギラを使えることを確認する。
 さらに、トヘロスの発動を確認する。

「発動は、したみてえだが。効果を確認するのは、()()だな。今日は時間もねえし、これくらいでいいか」
「うん」
「じゃ、帰るか。もう一回、やってみな」
「うん。……ルーラ」

 今度も危なげなく魔法は発動し、ふたりはコナンベリーに帰る。

「もう、完璧だな」
「うん。もう、大丈夫みたい」


 宿に戻ったふたりを、トルネコが出迎える。

「お帰りなさい、マーニャさんに、ユウちゃん!お(なか)すいたでしょう、今日はお祝いですからね、奮発(ふんぱつ)して、いろいろ準備してもらったから!ふたりとも手を洗ったら、夕食にしましょう!」
「おお。さすが、()()りがいいな」
「おいわい?なんの?」
「みなさんと仲間になったこと、灯台が元に戻ったこと、船が完成したこと、いろいろね。さ、早く手を洗ってらっしゃい」
「うん」
「マーニャさんには、いいお酒もありますからね!」
「さすが、姐御は気が()くな」
「あらあら。()めても、お酒と食事くらいしか出ませんよ。」
「十分だ。じゃ、あとでな」


 一行が宿の食堂兼酒場に揃い、トルネコが音頭(おんど)を取る。

「では!みなさんとの出会いと、旅の前途(ぜんと)を祝して!どうぞ、存分に、召し上がってくださいな!」

 船が出せるようになり、早速再開された漁で()れた新鮮な海の(さち)を使った料理に、少女が好むようなお菓子、出し惜しみする必要の無くなった渡来(とらい)の酒などが()()われる。
 一行は料理と酒に舌鼓(したづつみ)を打ち、交流を深める。

「そうですか!お店を持つまでには、そんな苦労が!」
「苦労ってわけでも、ないわねえ。ほとんど、運がよかっただけですわね。」
「運も実力のうちと言いますからね!動かなければ、その運も(めぐ)ってこなかったわけですから!参考になります!」
「あらあら、お上手(じょうず)ねえ。さ、どうぞ、召し上がって。お酒は、飲まれないのかしら?」
「修業中の身ですから!今は、控えてます!」
「まあまあ。感心ねえ。頑張ってくださいね。」

「いい酒だな。こっちの大陸じゃ、なかなか見ねえ」
「船が出せるように、なりましたからね。また仕入れられるというので、奮発してもらえましたの。みなさんのお手柄(てがら)ですから、どうぞ遠慮なさらないでね。」
「トルネコさん。兄さんは飲み出すと際限(さいげん)がないので、あまりそういうことは」
「あらあら。マー
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ