ALO編
episode1 灰色で楽しい日常3
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なみに日本家屋、食事は広間で畳に正座だが、母さんの教えのおかげで俺にとって正座はさして苦ではない。
するりと座って背筋を伸ばしたその瞬間、奥の襖がするすると空いた。
現れたのは、既に一人の老人。既に総白髪、口元の髭まで真っ白だが、身長は俺と殆ど変らず、体重は細身の俺より明らかに多いだろう。その伸びた背筋とがっちりとした立ち姿からは、既に七十近いというのに年齢による衰えは微塵も感じられない。
その「厳格な老人」を絵に描いたようなのが、俺の祖父…四神守宗源ということになる。その鋭い黒目がじろりと広間を見回して、広間の畳に十人分以上の朝食の盆の前にそこに空席が無いことを確認し、重々しく口が開かれる。
「朝餉が終わったら、道場に来い」
それは、いつもの朝食の始まりの挨拶では無く、俺に向けられた言葉だった。
マジかよ。
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