暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epic4魔導円舞〜Reverse:The ToweR〜
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ルシル君が指輪をはめて、「封時結界」って呟いた。ルシル君から何や突風が起こって、つい目を閉じてしまう。次に目を開けると、「あれ・・・?」目に映る世界にはものすごい違和感が。ルシル君の後について路地裏から出たら、すぐにそれがなんなのか気付いた。

「人が・・1人も居らへん・・・」

「結界と呼ばれる魔法を使ったんだ。他の人や建物に迷惑が掛からないように」

魔法ってそんなすごいことも出来るんやなぁ。感心しとると「エヴェストルム。騎士甲冑を」ルシル君の体が銀色の光に包まれた。光が治まると、えっと・・・「どちらさま?」って訊きたくなるほどに変な格好をしたルシル君が居った。

「わざとだと思うけど、ルシリオンな。コレは、魔法を使って戦う時に着る、専用の服と言ったところか。怪しいからと言って通報しないようにな」

「そ、そうなんや。重要な物なんやね〜」

仮面がちょう怖いかも。目を出す穴とか空気穴が無いし、真っ黒やし。見えてるんやろか? ルシル君の顔の前にまで手を伸ばしてみて、ヒラヒラ振ってみると、ルシル君に手を掴まれた。

「ちゃんと見えてるよ」

「みたいやね」

「とりあえずは、はやてにはコレを着てもらおうか。我が手に携えしは確かなる幻想」

ルシル君は、どこからともなく出したフード付きのコートをわたしに差し出した。言うことは絶対に聴く。そやから何も言わずに袖に腕を通して、フードを被った。ルシル君が花屋さんに向かうのを、わたしも車椅子を操作してついて行く。やっぱり押してもらえへんのやね。うん、これはしゃあないよな・・・ホンマに。

「ルシル君・・・?」

「まずいな。願いが叶った後か・・・」

「願いが叶った? えっと、何を見て・・・・よ、妖精さん?」

花屋さんの中を見ると、店内には手の平サイズの小さな女の子が1人?浮いとった。全体的にピンク色な肌と髪と服。バラを逆さにしたようなスカートが、動くたびにヒラヒラ揺れる。ルシル君と一緒に妖精さん?をジーっと眺めとると、「あ」妖精さん?と目が合ってしもうた。そんでわたし達に両手の翳してきた。なんや花の香りが漂ってきた。ええ香りやな。

(うん?・・・眠くなってきた・・・?)

「まずい、一時撤退!」

「おわっ!?」

ルシル君に車椅子を突然押されて、花屋さんからどんどん離れてく。どうして急に? 花屋さんの方に振り返ってすぐ、「おお!?」入口からものすごい勢いで花弁の波が溢れ出てきた。

(もしかしてルシル君はこうなることが判って逃げたんやろか・・・?)

ある程度花屋さんから離れてから停止。花屋さん前の道には花弁の絨毯が出来とった。

「あの妖精さん?が、ルシル君の探してた物か?」

「まぁ、あながち間違いじゃないが・・・。
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