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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epic4魔導円舞〜Reverse:The ToweR〜
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う言うと、「ううん、ううん!」はやては頬を赤く染めてブンブン首を横に振る。私に下着を見られないために別々に干しているのに、手伝うとなれば確実に見られる。それを想像しての赤面だろう。そんなはやての様子に笑いながらリビングを後にする。
2階のベランダに干してある洗濯物はすでに乾いていたから取り込んで、畳んだ後に1階の客室――私の部屋のクローゼットにしまう。リビングに戻って来ると、はやての部屋からゴソゴソと音が。はやても洗濯物を取り込んで片付けているようだ。

「はやて」

「んー?」

「今日の買い物は私ひとりで行くから、はやては留守番していてくれ」

「えっ!? な、なんでなん!?」

はやてがものすごい剣幕で自室から出て来た。いつも利用している店は、海鳴市商店街に在る。買い物ついでにジュエルシードの封印を行おうと決めた。はやてを護りきる自信はあるが、可能なら巻き込みたくはない。だからはやてには留守番してもらおうという事を告げたんだが、

「それやったら大丈夫やな。ルシル君が護てくれるんやから」

意地でも譲らないって顔をしてるはやてにそう返された。ああ、その顔はもう説得をしてもダメだと諦めるに足るものだ。どうしてこう、私の身近な女性は頑固者が多いのだろうか。

「・・・・判った。一緒に行こう・・・」

そういうわけで、はやてを連れてジュエルシード封印へと向かうことになった。気を付けるべきは、はやてにジュエルシードを見せないことか。はやての何気ない証言から私がジュエルシード強奪を行った容疑者として管理局に気付かれる可能性があるからな。

†††Sideルシリオン⇒はやて†††

ルシル君に無理言うて、魔法使いとしてのルシル君を観たいためについて来た。バスに乗って海鳴市商店街に到着。ルシル君に車椅子を押してもらいながら、ルシル君の様子をひそかに伺い続ける。

「・・・あそこからだな」

「え?・・・アノ花屋さんか?」

ルシル君の目を追っていくと、そこには小さいながらも花屋さんが在った。あそこにルシル君が求める、魔法の道具が在るんやな。でも、こんな人だかりの中でどうやって取るんやろ? 昨日はニワトリと戦ったみたいやし。朝の時もそうやったけど、ホンマに気になる。と、ルシル君が「人目に付かないところに向かう」って言うて、路地裏に連れて行かれる。

「はやて。これから回収に向かう。本当に良いんだな?」

今までに見せたこともないキッとした顔のルシル君はちょう恐かったけど、わたしは「一緒に行く」頷き返した。ジッとルシル君の目を見詰める。するとルシル君は小さく溜息を吐いた後、薄手のパーカのポケットから青い指環を取り出した。

「1つだけ約束してくれ。私の言うことは絶対に聴くこと」

「了解や!」

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