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連邦の朝
第9話 宰相
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るだろうと噂しているのだが。」
ジョゼフは、シャルルに対する自身の劣等感から、自然と言葉が出ていた。

「私は成れると思いますよ。ジョゼフ王子、貴方が統治能力が有りになられるならば、貴方は、シャルル殿を勝り、王に成れる。」
ワイアットは、丁寧な言葉でジョゼフに説明をする。

「そうか、私は王に成れると言うのか。俺の事を見下さず、我が国のガリアの貴族より、公平に我が兄弟を見てくれる。俺は嬉しいぞ!」
ジョゼフは、シャルルに対する気持ちが、少し楽になったようで、ワイアットに興味をしめした。

「私はこれで、ガリアのジョゼフ王子、他に行かせて貰うよ。何か他には用は無ないな。ジョゼフ王子?」
ワイアットは、ジョゼフがその問いに肯定を示すと、ジョゼフの目の前から去った。

「去らば、我が理解者、グリーンよ。」
ワイアットは、ジョゼフの別れの言葉をよく聞いていなかった。

ワイアットが会場を歩いていると多くの貴族に話し掛けられた。

しかし、どれも、欲が服を着て歩いている様な連中であり、連邦時代に培ったワイアットの紳士的なあしらい方で全員満足そうに、帰っていった。

ワイアットが、ジョージ二世を探しているとワイアットに誰かが話し掛けてきた。

その男は、少し体格がよく小太りの様な体型のブリミル教の法衣を着た男だった。

「さっきのあしらい方は見事でしたな、我が模範にしたいくらいです。グリーン殿下。」
男がそう言い近付こうとしたのだが、ワイアットは警戒した。

ワイアットはイギリスの生まれの紳士である、頻繁に内政に干渉してくる宗教は、宗教としては確立されていて信者も沢山居るので、かなり危ないと前世の過去の歴史から見て知っている。

しかし、無下に扱うのは、もっと危険だと知っている。

「グリーン殿下、私の自己紹介はしていませんでしたな。少し前にも会いましたが、マザリーニと申す者です。」
マザリーニは、ワイアットに自己紹介し、近付く。

「あぁ、あの枢機卿殿か。」
ワイアットの態度は軟化した。

何故かと言われれば、宮廷内にいたまともなトリステインの幕臣だったからだ。

「覚えて頂き光栄です。難う御座います。」
マザリーニはそう言うと、ワイアットに次の話題をふった。

二人は話し込み、ジョージ二世とマーベリックが来るまで話すのだった。

外交館の貴賓室のベットの上で、ワイアットは呟く。

「結局、私の戦略に必要な伴侶は見付からんかったな…。」
ワイアットは、目をゆっくり閉じた。

とある所で、マザリーニは呟く。
「グリーン殿下が、次期王に成れるとトリステインに繁栄が、もたらされるだろう。一番得意な魔法の系統も水だと言うしな。運命の出会
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