1話 一条 京介side
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も! 変態ですか? ストーカーですか? 2つ合わせて変態ストーカーですか〜」
「てめえぇえええ!なめてんじゃねぇぞ!!」
面白いぐらい簡単に挑発に乗った銀髪は俺の頭めがけて――って早っ!以外に球早っ!
「あっぶな!」
地面を転がるように回避すると再び水しぶきが盛大に舞い、体をぬらす。
「さっきから俺を濡れ鼠にして何のつもりだよ、ぬれすけでおいしいのは女性だけだろ! はっ! さては俺をぬれすけにして欲情してるんだなこの変態! 近寄らないで!」
「ふざけんな! てめえが避けるのが悪いんだよ! さっさと死にやがれ!!」
「だが断る!」
まあ、こうやってふざけてこそいるけど現状はよろしくないなぁ。
今でこそ頭に血が上ってるのか、立ち止まってる場所しか球が飛んでこないから何とかなってるだけだ、冷静になられたらアウトかもな。
「ちょこまかとぉ!」
つーか、敵さん一発ずつしか撃てないっぽいな、さっきから芸がないな。
さてどうやってボコるか、そう冷静に考えつつ軽い挑発をする。
「芸がなさ過ぎんじゃない! そんな単調な攻めじゃ女性にふられるぜ!」
「なめんなぁ!」
そう言って銀髪はもう何度目かわからない球を撃ってくる。
それを避けようとして足に力を込めたが、ヌルリとした違和感。
「馬鹿がこれで終わりだ!!」
水しぶきによってできたぬかるみに足をとられたようだ、それがわかったときにはすでに遅く、目の前に赤色の球があった。
今の体勢からでは回避は不可能、威力から考えるに防御は愚行、打つ手があるとするなら。
『じゃあ俺はFF系術技全部と変身能力!』
希望があるとするば、そこだろう。
使う術を決め、詠唱する。
「静寂に消えた無尽の言葉の骸達、闇を返す光となれ! リフレク!」
目の前に現れたのは透明な盾、それに球が当たる、瞬間全く同じ軌道同じ速度で銀髪の元へ球が戻っていく。
「なっ!」
自身の勝利を確信していたのか、銀髪は避けることどころか反応すらできずに腹に球をくらい、勢いよく2、3回バウンドして動かなくなった。
その隙に体を起こし、敵が起き上がってこないかを警戒するがどうやら完璧に気絶しているらしく、いっこうに起き上がってくる気配はない。
「いいねこりゃ面白い」
体についた泥を可能な限り落とし、その場を離れるべく移動を開始した。
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