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リリカルなのは 3人の想い
プロローグ
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 林道にスッと近づき耳元で囁く。

「なあここで願い事叶えてもらえば、テイルズの術技を使えるようになれるんだぜ」

グ・ラ・リ

 揺れた、間違いなく揺れる音がした。

「さあてどうする?」

「……………行こう」

 フッ、チョロいな。
 まっ、これで落ちなかったら精神攻撃的な事するつもりだったからよかったよ、流石に友達にそんなことしたくないしね。

「悪魔だ悪魔がいる……」

 おっさんが何か行ってるけど気にしない気にしない。

「というか転生と言っていたがどこへ行くんだ?」

 急に乗り気になった林道がおっさんに聞く。
 あの急なテンションの変わりようからするに、説得されるのを待っていたな、全く日本人らしく積極性が足りないんだよ。

「魔法少女リリカルなのはだ因みに主人公達と同じ年代だ」

「「………………」」

「知ってる?」

「全然知らん」

「俺も」

 やっべえいきなり先行きが不安なんですけど。

「とりあえずそれって所謂アニメとかそう言う系であってんのか?」

「まあ、そうらしいな」

 おっさんの言葉を聞いてニヤリと林道の口角がつり上がった。
 ありゃ絶対悪巧みしてるな、おっさんご愁傷様〜〜。

「俺の1つ目の願いは黒木 七海をここに呼ぶ」

「お前もかああぁあ!?」

 ドサッ。

「んあ?ここどこだよ?」

 空中から出てきたのはどこかのんびりとした雰囲気のイケメンだった、こちらも黒目黒髪。
 キョロキョロと辺りを見回し始めた黒木はポンと手を打ち一言、

「つまりこれは転生ですねわかります」

 と言って見せた。

「流石だな」

「ふっ、俺を誰だと思っている、それで何処に行くんだ?」

 違う方面で話が進みやすいな。

「リリカルな世界」

「なん……だと」

 あれ乗り気じゃない?

「どうした? 原作知識がないのか?」

 林道が少し不安そうに聞いた。
 なるほどそのためにこいつを呼びだしたのか。

「いや、原作知識はあるし問題ない。ただまあ……魔王がな……」

「「魔王?」」

 その瞬間、俺は某週間雑誌に掲載されている、不良に育てられている魔王の赤ん坊の姿が浮かんだ。

「なるほどわかったぜ」

「ああ、俺もだ」

「本当か?試しに言ってみ」

 何故か黒木は不安そうだ、全く心外だな。

「ベル坊」

「ミルドラース」

「ぜんっぜん違うわ!」

「「馬鹿な!!」」

「お前等いいかげんさっさと行け!!」

 おっさんの半ばやけくそな声と共に浮遊感がしたと思った瞬間には落ち始めていた。

「俺まだ願い事決めてないんですけど!
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