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連邦の朝
第八話 諸国とラグドリアン湖
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三人と護衛は着いたのだった。

特に面白いことなく、腐敗貴族と思われる者嫌味などをマーベリックが、いなしながら、同じ言同じ言葉で言い返し、笑顔で謁見の間を後にした。

ジョージ二世は、マーベリックと話があると外し、護衛を数人残して、何処かに行ってしまった。

その間に、ワイアットは、廊下を歩いたり時間潰しをしているのだった。

「うん?あれは?」
ワイアットの目の前には、書類が動いているという謎の事態が広がっていた。

「クッ!あのグズどもめが!」
書類を持った男が、怒鳴りながら、歩いている。

「グズとは?」
瞬間的に、ワイアットの口から問が出ていた。

「ッ!誰だ!ん?アッ!」
男が、持っていた書類が飛び散った。

「すまなかった。私のせいだな、片付けを手伝う。」
ワイアットは、男に言う。

「珍しいな、格好からして貴方は大きな貴族の子供だろう?何故に手伝う?」
男は、ワイアットに質問した。

「私が今のは悪く、更にはこの書類次第で、民衆が苦しむのだったら、私のメンツは軽い。」
ワイアットは冷静に言う。

その言葉を聞いた時、男の中で衝撃が走る。

「その考えは何処で?」
男は、ワイアットに問う。

「私が私を自覚した時にだ。」
ワイアットは、男の問いに何気なく答える。

「そうなのですか!貴方に私の名を知って頂きたいです。我が名は、グラン・フランシス・ド・リッシュモンです。」
リッシュモンは、そうワイアットに言った。

「これは丁寧な挨拶を我が名は、グリーン・オブ・アルビヨンです。」
ワイアットが答える。

「なんと、アルビヨン王子のグリーン様でしたかった!これはなんとご無礼を!お許しくださいませ。」
リッシュモンは、ワイアットに許しを乞う。

「よろしい!赦すだがしかし、私は呼ばれてしまった、早くそこを通らせて頂け無いだろうか?リッシュモン殿?」
ワイアットはリッシュモンにそう言った。

「はい!わかりました!」
リッシュモンは道を開けた。

ワイアットは遠くなるトリスタニアを竜籠から見ながらさっきの官吏の事を考えていた。

彼の様な、生真面目そうな官吏が、悪態を吐くほど宮廷内は、腐敗しているのか、連邦の腐敗を思い出す。

あの頭のおかしいな者集まる、ジャミトフ一派や、高官、議会の連中とかをな。

彼の様な人材が私の元にいたら、私は或いはあの様なことをしなかったやもしれない。

竜籠は着実に、ラグドリアン湖へと進むのだった。
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