第八話 諸国とラグドリアン湖
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ワイアットは新鋭戦艦ヴィクトリアの中にいた。
ワイアットが前回、建造費を気にしていたが、このヴィクトリア級は、国庫の中を綺麗にするというワイアットの考えは、間違ってはいない。
だが、このヴィクトリア級は、艦艇の新たな発想の元に、作られた試験と実験艦である。
ヴィクトリア級は、アルビヨン中の新技術と水兵の居住性を高めていた。
更には、戦闘力は高めつつも、航海時の水兵のストレスを減らし、アルビヨンの艦艇の中で一番の外洋を航海出来るようにした。
この場合は空だが、外洋航海能力と兵士の士気を損なわない作りであった。
更には、外壁と内壁を設ける事により、防御力を上げ致命的な一撃を受けにくい作りでもある。
このヴィクトリア級の最大の特徴は三隻で一隻に、という発想の元、ヴィクトリア1号艦、ヴィクトリアは、正面火力と索敵能力が強化されている。
ヴィクトリア級2号艦、ヴィクターは、右舷火力と後方火力を強化された作りになっていた。
ヴィクトリア級3号艦、ヴィンクスは、左舷火力と後方火力を強化されていた。
この三隻に、ヴィクトリア級専用補給艦キャプテン・レスターが付き完成と言う、他国から見たら正気の沙汰ではない、開発思想の艦艇なのだ。
専用補給艦キャプテン・レスターは、補給艦には、あるまじき火力と速度を持っており、巡洋艦とフリゲートクラスなら、一対一では、圧勝すると言う位に、凄い艦だ。
元々、設計段階では、専用補給艦ではなく、巡洋艦と設計していたものだったが、しかし、ヴィクトリア級の物資消費量に、焦った設計者が、ヴィクトリア級専用補給艦に改造した。
更には、火力も維持させるために、ヴィクトリア級は前線に行くのだからと上部を説得し出来た艦なのだ。
だがなまじ火力を持っている為に、積載が減った補給艦で、当初一隻ですむ予定が、倍の二隻なってしまったのだ。
ワイアットがヴィクトリア級に関する事を全て知ったら、祖国イギリスへの郷愁の念が、こみ上げてきただろう。
ワイアットは船室から変わり行く景色を見ていた。
「父上、マーベリック、後どのくらいで、ラグドリアンに着くのですか?」
ワイアットは、ジョージ二世とマーベリックに聞く。
「グリーン、他国の艦艇では、後かなり掛かるのだが、このヴィクトリアは、アルビヨンの魂が宿る艦だ、他国の艦艇よりも早く着く安心しろ。」
ジョージ二世は、笑顔でワイアットに話す。
「陛下の言う通りです、ですがその前に、トリステインの首都、トリスタニアを訪問しなければなりません。」
後半に行くにつれ表情が固くなるマーベリック。
「あの腰抜けどもか、現王が体調を悪くし更には、宰相が現王と仲違いをした
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