暁 〜小説投稿サイト〜
古の鉄の巨人を駆る他世界への介入者
ネルフ失墜
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
ネルフ本部・司令執務室
「・・・・・・・・・・・・・・」

ある書類を突き付けられながら、ゲンドウは沈黙をしていた。

「どうする気だ?」

突き付けている冬月は不機嫌そうにそう言った。その書類には今回の使徒殲滅戦で出た兵装ビル被害状況、エヴァンゲリオン参号機の状況、国連上層部からの抗議文と日本政府からの書類、それに加えて戦自による嫌がらせの書類に止めに言わんばかりに『赤木 リツコ博士、心労により倒れ入院中』『未だ意識回復せず』と書かれた書類まであったのだ

「・・・」
「ネルフの信用も奈落に墜ちた。それに加えて無理言って配備してもらった参号機も大破・・・。弐号機は予定通りに来るらしいが・・・どうなる事か・・・しかも今回もグライナルリーゼズは今回も大して被害も無く使徒を殲滅している。掛った費用は輸送機の燃料代に弾薬、稼動燃料代と言った所だろう」

冬月は先日の使徒殲滅戦で恐らく掛った思われる費用を上げたが、どれも第三新東京市が被った被害に比べれば天と地、月と鼈ほどの差がある。そして今回のことでネルフ不要論の勢いが更に加速する事になる。それに対しグライナルリーゼズは世界から賞賛の声を多数受けた。

特に2回連続で使徒殲滅戦に出撃し、2体の使徒を撃破したシンキは英雄と言われるまでに世界に名が知れ渡っていた。それでも流石に一般に名が知られる事は無いが

「シンキ・ナンブ少佐か・・・。実力での少佐、そしてグライナルリーゼズの隊長たるキョウスケ・ナンブ中将の息子とは・・・。これはもう手が出せなくなったな碇」
「・・・くっ・・・」

ゲンドウは悔しそうに歯軋りをした。本来ならば自分の手駒となるシンジが自分の最大の敵になるとは予想もしなかった。なぜこうまでも自分のシナリオが狂ったのか訳が解らなくなった

「失礼します」

ゲンドウが頭を抱えていると、そこへ葛城 ミサト特務三尉と赤木 リツコ特務三佐が入室してきた

「それで碇司令。私達に何の御用でしょうか」
「ああ、二人を呼んだのは他ではない。シンキ・ナンブ少佐のネルフ異動をグライナルリーゼズと交渉してきて欲しい」


「・・・副指令と碇司令も無茶言ってくれるわね・・・」

そうリツコとミサトに言い渡された任務とは、シンキ・ナンブ少佐のネルフ異動の直接交渉の使者としてアメリカに出向き事になってしまった。ハッキリ言って無理である。リーゼズがシンキを手放す必要もないしメリットも無い、それに4歳のシンキを暴行した元父親が総司令の組織。そして大敗を喫しており最早さっさとネルフを潰して予算をリーゼズに回した方が大いに世の中のためになる

「で、何で私アメリカに行かなきゃなんないのよ、シンジ君って司令の息子でしょ、呼びつけりゃ良いじゃないの」
「貴方が前に渡した資料
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ