暁 〜小説投稿サイト〜
なりたくないけどチートな勇者
30*子供の喧嘩に親が出る
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さぁ、ここは中庭らしい所。
そこの回りを、一部を除きいろんなお方々が所せましととり囲んでいる。

ちなみに一部とは、ヘッドフォン完備のエリザが権力を使ってテーブルに椅子、そしてデザートらしきフルーツ完備の完全無欠のリラックスゾーンである。

正直、見てていらつく。

そして肝心の自分はと言うとだ。

「さぁ黒兵士、はじめようか」

その中央にて、キザ男達と対峙しております。

まぁ、望んでやってきたようなものなのでしっかりキザ男は処刑しますよ?
今日の全てのイライラ成分を全部あ奴にぶつけてあげます。

………が、あくまで自分が対峙しているのはキザ男達なのだ。
そう、キザ男“達”。

もそっと詳しく言うと、なんかマッスルな青い鎧と子供みたいな白マント、そして剣を持つキザ男。
最初の二人に至っては兜やフードで顔が見えない。

………たーしか、これ自分の記憶によれば自分とキザ男の決闘だったよね?
まだアルツハイマーにはなってないから、ボケた訳でもないし、間違えようがない。

「………その二人は誰?」

多分きっとおそらくこいつらは審判とかだろう、うん。
さすがのキザ男もここで他人の力を借りる程落ちぶれては……

「あ?こいつらは僕の手下だ。もちろん決闘に参加するぞ?」

あ、駄目だこいつ。

しかしこれはルール的にアリか?
アリだとしたらこの世界は相当ダメダメだ。

とりあえず気になるので、自分の後ろで他の貴族に混ざって待機しているシルバちゃんに聞いてみる。

「………シルバちゃん、手下が出るってマジ?」

「は、はい!決闘は配下の者が参加者の武器として参加する事があります。でも決闘のるー……るーる的には可能ですが…えと……まぢでやる方ははじめて見ました」

ふむ、困った時のシルバちゃん。
だが使い慣れない言葉を無理して使わんでもいいぞ?
聞きにくいだけだし。

まぁ、とりあえずわかった事は……

「あー、とりあえずあの触覚が一人で自分に挑む勇気がなかったっつー事ね。ワリィキザ男、さっき褒めたの撤回するわ。かわりにキングオブチキンの称号をやる」

「なんですか?きんごぉぶてきんって」

「キングオブチキンね。直訳すると……ビビリ王とか腰抜け王とか。チキンが弱虫とかで、キングが王様って意味。つまり弱虫界の王様」

ふぅむ……
今日は舌が絶好調だ。

「あ、ぴったりですね。決闘を申し込んでおいて手下を引き連れてくるあたり、腰抜けの極みですもの」

シルバちゃんももはや闇一歩手前である。
したがって、彼女も饒舌にキザ男の悪口を機関銃よろしくな感じに大量射出している。

いろいろと危ない自分に半闇のシルバちゃん。
もはや誰にも止められない最悪コン
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