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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-14灯台と主婦
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のところに行ってみよう」
「そうだな。先のことを考えるにも、まずはそれからだな」
「トルネコさんか……。色んな衝撃で、(あと)(まわ)しになってましたが。だいぶ、イメージと違いましたよね……」
「現実なんざ、そんなもんだろ」
「そうですよね……。……いや、でも!イメージと違っても、噂の大商人には違いないんです!きっと、色々と学べることがあるはず!さあ、早く!会いに、行きましょう!」
「あんまり前向きなのも、この場合はどうかと思うがな」
「とにかく、行こうか」


 港のドックの前では、トルネコが待ち構えていた。

 一行を認め、満面(まんめん)の笑みで声をかけてくる。

「みなさん!お待ちしてました!よく、やってくれましたわ!邪悪な炎も消えて、ほら!海もあんなに、穏やかです。そして、嬉しいことに船も完成しましたの!」
「それは、おめでとうございます」
「そこで、お願いがあるのですが。あたしはどうも、魔物たちに恨まれているようなのです。でも、あなたがたのような強い人たちと一緒なら、心強いでしょう。どうかあたしも、仲間にしてくださいな。この船で、一緒に世界中を回ろうじゃありませんか!」
「船持参で来てくれるってんなら、ありがてえ話だな」
「じゃあ!」
「まって。」

 少女が、話を(さえぎ)る。

「ミネア。トルネコさんは。」
「はい。私たちと同じ、運命(うんめい)(みちび)かれし、仲間です。」
「そう。なら、大丈夫なのね。」
「はい。」
「運命?って、なんのことですの?」
「細かいことは、あとでご説明します。とにかく、トルネコさん。私たちの仲間に加わっていただけるなら、歓迎します。」
「まあ、ありがたいですわ!では、まいりましょう。……と言いたいところですが、さすがに今日はもう、遅いですわね。今日のところは、宿を取りましょうか。船の操作も、あたしひとりではどうにもなりませんから、みなさんにも覚えていただかなくちゃいけませんし。明日は一日、操作を覚えていただいて、船の準備も整えて。出航は、明後日(あさって)ですわね!」
「そうですね。よろしくお願いします」
「よろしくな、姐御(あねご)。」
「あらやだ、姐御だなんて、ちょっと格好いいわね。でも、おばちゃんで、いいんですのよ。夫も、子供もいるんですから。」
「おばさんって呼ばれてえなら、そうするが」
「そう言われると、呼ばれたいってほどでもないわねえ。じゃあ、姐御でお願いしようかしら。みなさんの自己紹介は、ここではなんですから。移動してから、お聞きしますわね。まずは、宿にまいりましょう。」
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