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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-13港町と商人
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れは(きん)(かみ)(かざ)りと言って、女性に大人気の防具なんです!やはり女性には、()(こつ)(かぶと)なんかは敬遠(けいえん)されるし、そもそも装備できないことも多いです。そこいくとこれは、防具とは思えないほど(しゃ)()てるし、軽いのに、防御力(ぼうぎょりょく)も高い!お嬢さんみたいな可愛(かわい)らしい(かた)に、オススメですよ!」
「おお。いいじゃねえか」
「そうだね。兜よりも身軽に動けそうだし、似合いそうだし。ユウには、丁度いいね」
「……でも。すごく、高そう。エンドールでも、アネイルでも。わたしばっかり、買ってもらってるから。……これは」
「いやいやそれが!なかなかどうして!(てつ)(かぶと)にも(せま)ろうって防御力なのに、お値段は、なんと!鉄兜の、半分以下!経済的にも、オススメの逸品(いっぴん)ですよ!旅する女性なら、これを買わない()はありません!町から出ない女性だって、買って行くくらいの(しな)ですよ!」
「……」
「海の向こうのミントスから仕入れた品ですが、売値(うりね)はここでも同じなんです!同じことなら、早く手に()れて使った方が、(トク)ってもんでしょう!」
「その通りですね。ユウ、これは買いましょう。ユウの防御力が上がって、安心して前に出られるようになれば、私たちも楽になりますから。これは、必要なものです」
「……ほんとに。いいの?」
「はい」
「変な遠慮すんじゃねえよ。ガキなんだからよ」
「頭防具は大切ですよ、ユウさん!」
「……でも。やっぱり」
「そうだ、ミネア。お前もそろそろ、盾のひとつも持ってみたらどうだ」

 躊躇(ためら)う少女を見てマーニャが話を変え、ミネアが乗る。

「そうだね。モーニングスターの扱いにも慣れたし、今なら持て余すこともないかな。兄さんは、その()()帽子(ぼうし)はどう?」
「そうだな。動くのにかえって邪魔になるんで、ずっとなんも(かぶ)ってなかったが。前衛(ぜんえい)面子(めんつ)も充実してきたし、なんか被ってみてもいいか」
「うちの羽根帽子は、サイズも色々ですよ!ぴったりしたものを選べば、そうそう邪魔になんてなりません!」
「お、確かに。これなら、良さそうだな。ミネア、お前にもいいんじゃねえか?」
「僕には、ちょっと派手かな……。鉄兜は、置いてないんですか?」
「あいにくと。ミントスに行けば、あるんですがねえ。なかなか売れないんで、仕入れてないんです」
「なら、今回はいいかな。ではご主人、この金の髪飾りと、鉄の盾と、その羽根帽子を。ひとつずつ、お願いします」
「えっ」

 戸惑う少女に()えて構わず、商人も話を進める。

「まいどあり!早速、装備していきますかい?」
「はい。
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