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【完結】剣製の魔法少女戦記
第四章 空白期編
第八十五話    『聖王教会』
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ね…」
「いえ、大丈夫ですが…」
「そう…よかったわ。私達はあなた達とは友好的な関係を築きたいと思っていますから」
「同じ古代ベルカ式を使う兄弟としてね」

二人もなにかレアスキルを持っているようね。

「僕の能力は『無限の猟犬(ウンエントリヒ・ヤークト)』。
効果は魔力で生み出した猟犬を放つことで、その場にいながら探査・捜索を行うことが可能なのさ」

それを聞いてつい私はアヴェンジャーの無限の残骸を思い出してしまった。
にしても“無限”か。私と縁があるのかしら?

「そして私の能力は『預言者の著書(プロフェーティン・シュリフテン)』。
効果は最短で半年、最長で数年先の未来を、詩文形式で書き出した預言書の作成を行うのよ。
でも二つの月の魔力がうまく揃わないと発動できないから、ページの作成は年に一度しかできないのよ。
そして預言の中身は古代ベルカ語で、しかも解釈によって意味が変わることもある難解な文章に加え、世界に起こる事件をランダムに書き出すだけで、解釈ミスも含めれば的中率や実用性は割とよく当たる占い程度といったものなのよ」
「あ、もしかして聖杯大戦の事を予言したのは…」
「ええ。私です。最初はよくわからなかったけどシホさんの事を聞いてからそれは確信に変わったわ。
まず前半の方の予言が出てきた時はどうなるかと思いましたから…」
「確か…」
「はい」

それでカリムさんは語りだす。

「『繰り返す闇の胎動、湧き上がる絶望の泥。
その者、愉悦を心から望みし愚者。
従いし王は絶望を実現せんとし人造の杯を作り出さんとする。
人造の器から漏れ出したるは黒い絶望。
絶望は世界すべてを覆いつくしあらゆる死が蔓延し誰も抗うすべを見出せない。
最後、あらゆる全ての頂上より悪夢が降り注ぎ世界は闇に閉ざされる』…。
まずこの予言が出てきた時、私達は騒然としました。
このままでは世界が絶望へと染まってしまうという事態でしたから…」
「確かに、これだけだと不安一色ですからね…」
「ええ…」

今、もう一度聞き直してみてこれはとても言峰綺礼に当てはまっている言葉だというのが分かる。
まず『繰り返す闇の胎動、湧き上がる絶望の泥。』という節は何度も繰り返されてきた聖杯戦争を指していて第三次聖杯戦争でアヴェンジャーによって汚染されてしまった聖杯を指している。

次の『その者、愉悦を心から望みし愚者。
従いし王は絶望を実現せんとし人造の杯を作り出さんとする。』

これは愉悦を望みし愚者というのは言峰綺礼で間違いない。
従いし王というのもギルガメッシュだというのはもう分かっている。

『人造の器から漏れ出したるは黒い絶望。』というのは聖杯に溜まっている泥で間違いない。

そして最後の『絶望は世界すべ
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