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連邦の朝
番外編 変換期

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今は、宇宙世紀0079、ジオンと連邦戦争が始まろうとしていた。

俗に言う、一年戦争である。

ワイアットは、コロニーに視察に来ていた。

彼の唯一の身内である、一人娘を連れて、一人娘とは言っても彼の実の娘ではない、彼の地元の知名度から彼の家の前に捨てられていた、可哀想な子供だ。

可哀想と言う理由だけで、引き取った訳ではない。

世間体等の打算と連邦上部に与えるクリーンなイメージも欲しかったからである

「どうかしたか?マリー?」
ワイアットは自分の娘に問いかける。

「お父様何でもないです。」
笑みを浮かべながら答えるマリーと呼ばれた子供。

「じゃあマリー、お父さんと一緒に散歩でも

「大変です、閣下!」

何がかね?私の家族との時間をじゃまするのかが?」
ワイアットは顔をしかめる。

「閣下!それどこでありません、こちらに来てください。」
兵士が木の影にワイアットを呼ぶ。

「で何かね?つまらないことなら私は少将だよ?解っているのか?」
ワイアットは、娘には見せられない程に怖い顔をしている。

「閣下!ジオンが動き始めました。連邦総本部“ジャブロー”からの命令です。ですが、今回はジャブローではなく、ルナツーに来てください。」
兵士は焦った声で話した。

「そうか…遂にジオンが動いたのか。急ぎこのコロニー宙域にいる全ての艦隊を出したまえ。演習の名目を使ってな。それと君の名は?娘を私のブライトンにある家まで届けてくれんか?」
冷静な顔をしたワイアットは、兵士に依頼した。

「了解いたしました!閣下!」

「民間人に成り済ますために、民間機で頼むよ。」
後にこの決断を後悔することとなる今のワイアットにはわからない事だった。
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