第二章
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「それでいいわね」
「おい、出る場所知ってるのかよ」
「何言ってるのよ、この学校世界有数の心霊スポットじゃない」
「えっ、そうだったのかよ」
「八条学園はそうなのよ」
二人は八条学園高等部の生徒だ、普通科である。
「幽霊に妖怪の話が滅茶苦茶多いのよ」
「初耳だぜ、それ」
「知らない人は知らないのね」
「いや、本当にはじめて聞いたからな」
「けれど本当だから。とにかくね」
「ああ、幽霊自身に会いに行くんだな」
「そうしましょう。ちなみに私アルバイトで霊能者やってるから」
それがみつきのアルバイトだというのだ。
「呼び寄せられるわよ」
「御前どういう人間だよ」
「お祖母ちゃんが霊能者で私がその跡継ぎなのよ」
素っ気無く衝撃の事実を話す。
「まあそっちのお仕事はあまりないけれどね」
「というかリアル霊能者が目の前にいるなんてな」
「びっくりした?」
「しない筈ないだろ」
裕貴は驚きを隠せない顔でみつきに返した。身振り手振りは今は消えている。
「何か凄い奴なんだな、明坂って」
「別に大したことじゃないから」
「女で制服がズボンで霊能力者でそれの何処が凄くないんだよ」
「その辺りに普通にいるでしょ」
「いねえよ、絶対に」
「まあまあ落ち着いて」
驚き続ける裕貴とは対象的にあくまでクールなみつきである。
「とにかく幽霊には会えるから」
「それでどうか確かめられるんだな」
「そういうこと。それで場所はね」
「ああ、この学校の何処なんだよ」
「水産科よ」
そこだというのだ。
「そこに出るからね」
「わかった、水産科だな」
「そう、そこよ」
そこに幽霊が出るというのだ。
「海軍将校のね」
「へえ、またありきたりだな」
「この学校って戦争中は軍の人達も出入りしていたからね」
「確か施設として使われてたんだよな」
「そう、それでなのよ」
海軍の幽霊も出るというのだ。
「そうだからね」
「早速会って確かめられるんだな」
「そういうことよ。じゃあ今日の十二時ね」
話はみつき主導のままどんどん進んでいく。
「夜のよ、待ち合わせ場所は校門でいいわね」
「いいぜ、じゃあ行くか」
「そういうことでね」
こうして今日のうちに確かめられることになった、そうしてそのうえで二人で水産科に行って確かめることになった。
真夜中の学校は昼とは全く違う、暗いだけでなく人気もない。
物陰も多くそこを見るとだった、裕貴は懐中電灯で校庭の物陰を照らして何もいないことを確かめてから隣にいるみつきに言った。
「本当に昼と全然違うよな」
「お昼とはっていうのね」
「ああ、怖いよな」
正直にみつきに言う、二人は今は制服姿である。
「本当に幽霊とか妖怪が出そうだよ」
「今からそ
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