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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-11温泉とおねえさんとおにいさんたち
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、お風呂のある宿屋さんはなかったから。うれしい」

 手続きを終えたホフマンが、戻ってくる。

「お待たせしました!三部屋、取れました!入湯(にゅうとう)料金は宿代に含まれていて、必要なものは部屋に備えてあるのを持っていけばいいそうです!」
「おお、ご苦労。じゃあ休む前に、早速入るか」
「温泉は、広いの?」
「そうですね。それなりに、広いと思いますよ」
「一緒に入るの?」
「……嬢ちゃんは、別だぞ」
「どうして?」
「……こういうのは、旅に必要な知識に入らねえのかよ」
「……想定、してなかったんじゃないかな」
「……説明、しろよ」
「……」
「……ホフマン!行け」
「ええ!?」
「宿屋の息子だろ!」
「関係ありますかそれ!?」
「なんでもするっつったよな」
「……。……わかりました。……えーと、ユウさん。温泉とか、大きなお風呂で、何人も一緒に入れるときでも、普通は男女は別々になるように、分けてあるんですよ。」
「どうして?」
「よほど小さな子供なら別ですが、普通は、男女が一緒に入るのは、……恥ずかしいと、思うものなんです。」
「……どうして?」
「……もう少し、大人になったら、わかりますよ。」
「そうなの。わからないけど、わかった。じゃあ、わたしはひとりで入るのね。行ってくるね」

 鍵を受け取り、部屋に上がって行く少女。
 鍵を渡し少女を見送り、がっくりと(うな)()れるホフマン。

 マーニャが、ホフマンの肩を叩く。

「ご苦労」
「……確かに、なんでもするって、言いましたけど!言いましたけどっ!!()()くないですか!?ぼくだって、まだ若いのに!おふたりよりも、若いのに!!」
「損な(やく)(まわ)りだな」
「マーニャさんに言われたくないですよ!」
運命(うんめい)に、(みちび)かれし者たちか……。あと五人……。だれか、女性がいないかな……」
「ま、済んだことを、いつまでもごちゃごちゃ言ってねえで。さっさと、行こうぜ」
「うう……。確かにもう、済んだことですけど……」
「将来は、宿を()ぐなりするんだろ?いい経験だったと思って、諦めろ」
「うう……。…………確かに。これを思えば、もう何も怖くないですね!では、行きましょうか!」
「お、開き直ったな」
「さあさあ!行きますよ!」


 少女と男性陣は、それぞれ温泉に移動する。

 先客(せんきゃく)の若い女性が、少女に声をかけてくる。

「あら、お嬢ちゃん。ひとりなの?」
「みんなは、男だから。別々なんだって。」
「お父さんか、お兄さんと一緒なのね。」
「……おにいさん、たち?」
「まあ、ご兄弟がたくさんなのね。」
「……?」
「ところで……うふふ、その胸は、お父さんに似
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