暁 〜小説投稿サイト〜
なりたくないけどチートな勇者
25*俺の嫁って最初に誰が言ったんだろう
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「つ、疲れた……」

自分は案内された部屋に入ると、早速ベッドへぱたんきゅ〜した。
下手な連鎖やフィーバーをくらうよりもひどい目にあったので、当然といえば当然である。
そして、さすがは貴族なふかふかベッドは、自分を深い眠りに誘うように身体を包み込む。

そして、とうとう自分が夢のワンダーワールドへとダイブしようとしていたその時。

『やほー、げんきー?』

いやぁ、相当疲れてるようだな、自分。
幻聴が聞こえる。

『幻聴で無いよ。私こと神様のありがたいお告げだよ。』

……むしろこれは憑かれてるのか?

『まぁある意味憑かれているね。』

だよねー。
じゃ、おやすみー。

『マテ。』

チッ!
なんだよ、いきなり。
自分は眠いんだ。

『んー、何っていうと、警告ってかお知らせ的な?』

は?
何の。

『能力の暴走について。』

……暴走、すんの?

『暴走したの。』

……いつ。

『さっき。最後の最後に能力が暴走して、その結果時間の流れを遅くしたの。まぁ他にも色々あるけど。』

まじか…
自分の力だけでやってたつもりだったのに…

……てかそれがマジならヤバイんでないか?
勝手に能力が制御不能になって、ハルマゲドンを引き起こしたりしないよね?

『うん、多分それは無い。直接の原因が君の心だし、それを君が望まない限りは大丈夫。』

その原因って何さ。
そして直接って事は、間接的な原因が他にもあるんだな?

『ん。まずは直接な原因だけど、君が妙に熱血漢になった結果、それに応じて魂が勝手に“君の能力”として私が君の魂に張っつけた能力を使ってしまったの。』

……どゆこと?

『つまり、あの能力はもう君の魂と混ざり合って、君の一部になっちゃったの。そして、君が自分の力だけであのおじさんに挑むと決意した結果、魂がその決意を汲み取り、君の一部になってしまった“君の能力”を無意識に解放しちゃった訳。』

まじでか…
もはや魂までも改造されてたとは…

『ちなみに言うと、能力は魂にくっついてる物だから、君の身体でどんなに幻想をぶち壊しても、封魔の刻印を身体に付けられても無くなる事はありません。』

そうですか…
なんか自分、どんどん人間から離れてってる気がするのは気のせいですか?

『いや、君はどこまで行っても人間だから。てか人間やめたらあと上には神様しかいないよ?』

…魔族では無いの?

『格的には、魔族<<<越えれない壁<<<人間<下位の神様<<上位の神様くらいの差があります。』

……神様って、安いんだな。

『違うよ、人間が規格外なだけ。』

……もういいよ。
で、間接的な原因は?

『ムリヌ。』
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